このページでは絶頂期のファーマーの後半期にあたる1959年以降の作品をご紹介いたします。
ベニー・ゴルソンとの双頭レギュラーコンボ「ジャズテット」に関しては、アート・ファーマーのリーダー作に含め、主要なものをレビューしました。
Art Farmer(tp),Jimmy Cleaveland(tb),Zoot Sims,Seldon Powell(ts),
Hank Jones(p),Addison Farmer(b),Charlie Persip(ds),others
ディジーのアフロキューバン作に似た印象。楽しい盤ではあるが、愛聴することはない。(hand)
なぜアステカなのか理解に苦しむが、ジャズというより映画音楽のようだ。南米の古代文明を探検するドキュメンタリーなんかがあったらピッタリでは?(しげどん)
←アナログ盤のデザイン
Art Farmer,Lee Morgan,Ernie Royal(tp),Jimmy Cleaveland(tb),Curtis Fuller(tb),Julius Watkins(frh),Percy Heath(b),Philly Joe Jones(ds),Others
なかなか楽しい盤。ファーマーは控え目な性格なのか、あまり目立つことはない。残念なことだ。エイプリルインパリはいい。フラーかクリーブランドかわからないが、トロンボーンが目立っている。(hand)
メンバーのソロよりもベニーゴルソンのアレンジに重きを置いた作品。有名スタンダードと当時のヒット作であったゴルソンオリジナルやモーニンなどの有名曲揃いで、ポピュラーな人気を狙った作品か。(しげどん)
ブラス大編成の厚みが、心地良く響くアルバム。ベニーゴルソンのアレンジが冴える。スタンダード曲が大半を占め、誰でもすんなり聴き込めるように思う。惜しむらくは、リーダーのアートファーマーの出番が意外と少ないところか?2曲めの「枯葉」が良い。(ショーン)
Art Farmer(tp),Curtis Fuller(tb),Benny Golson(ts),McCoy Tyner(p),Addison Farmer(b),Lex Humphries(ds)
ファーマー〜ゴルソンとは言っても、やはりゴルソンカラーに染まっている。ファーマーの良さは、マリガンとのほうが感じる。キラージョーという曲は、どうも好きになれない。(hand)
ファーマーのソロは素晴らしいが、全体的には普通のセッションの域を出ていない気がする。ジャズテットは賛否両論があるグループだが、良くも悪くもアレンジャー兼音楽監督であるベニーゴルソンらしさがでているので、このデビュー盤がグループの代表作として紹介されることが多いんだと思う。(しげどん)
Art Farmer(tp),Tom McIntosh(tb),Benny Golson(ts),Cedar Walton(p),
Addison Farmer(b),Lex Humphries(ds)
ジャズテットの2作目。ジャズテットの盤の中では目立たないが、良く聞けば、親しみやすい内容だ。(hand)
洗練された感触のジャズテット作品。ゴルソン作曲のテーマもファーマーのソロもクールで知的な印象がする演奏だ。(しげどん)
安定感のあるプレイで、聴く人を選ばないアートファーマーの3管セクステットバンド。トミーウィリアムスのベースがいい味でアクセントとなっている。アルバートヒースのドラムがやや弱く全体に力不足を感じてしまう。(ショーン)
パーソネル:Art Farmer(tp),Tommy Flanagan(p),Tommy Williams(b),Albert Heath(ds)
まさに大人の味わいの円熟のトランペット。聴き込むほど味わいが深まるアート・ファーマーの最高傑作で、トランペットによ るワンホーン作品の中でも最高の作品の一つ。学生の頃友人におすすめのジャズを聞かれるとこの盤を推薦していた時期があった。(しげどん)
アート・ファーマーのマイルドなトランペットの魅力を余すところなく感じることのできる名盤。トミー・フラナガンの叙情性のあ るピアノの調べと正確なトミー・ウィリアムスのベースワークが、全体の雰囲気を創り出しており、何度でも聞きたくなる。馴 染みやすいスタンダード曲が多く、Jazz初心者にもオススメできる。(ショーン)
ファーマーの最高盤を「モダン・アート」と争う銘品。久しぶりに改めて聞いてみると、ファーマーもいいが、あまり知られぬ ベースのトミー・ウィリアムスがいい。盤全体を端正なものとしている。この盤のベース&ドラム(アルバート・ヒース)は、ジャズテットのリズム隊なので、息もぴったりだ。(hand)
1961年5月15日
Argo
Art Farmer(tp),Tom McIntosh(tb),Benny Golson(ts),Cedar Walton(p),
Tommy Williams(b),Lex Humphries(ds)
ジャズテットの名盤とされるライブ。シダーウォルトンがいい感じだ。ラウンドミッドナイトなど、楽しめる選曲(hand)
演奏としての出来栄えは悪くはないのだが、ソロの出来栄えとか、全体のライブの雰囲気とかに突出した魅力がなく、平均的な作品に聴こえる。(しげどん)
Art Farmer(tp,flh),Grachan Moncur(tb),Benny Golson(ts), Harold Mabern(p),Herbie Lewis(b),Roy McCuby(ds)
ジャズテット5作目のラスト盤。音に厚みがあり、なぜか好感が持てる。(hand)
サイドメンが若返り、新しいリズムセクションで雰囲気一新の作品。ゴルソンの曲も二曲だけで、もはやゴルソンアレンジを売りにするジャズテットではなくなってきているのでここれが最終作なのも納得。(しげどん)
勢いがある。それだけでもかなりの加点。特にJAZZはノリが命的なところがあり、スタジオレコーディングではあるが、ライヴ感を上手く引き出したベニーゴルソンとアートファーマーコンビのアレンジの功かもしれない。(ショーン)
Art Farmer(tp),Jim Hall(g),Steve Swallow(b),Walter Perkins(ds)
超名盤ではないが、くつろげる名盤。ジムホールとの共演3枚の1枚。ピアノレスの意味は特段感じないが、ギターの役割は大きくなり、ベースのスワローも目立っている。(hand)
上品で落ち着きのある作品。ピアノレスのカルテットだが、ドラムは控えめでベースも存在感あるものの曲調にマッチしたサポートぶりで、ジムホールとのデュエットに焦点が当たる雰囲気を醸し出している。(しげどん)
オトナなアルバム。ジムホールのギターが優しく響く中、アートファーマーは伸びやかにトランペットを奏でる。気負い無くゆったりと聞ける好盤だ。(ショーン)
Art Farmer(flh),Jim Hall(g),Steve Swallow(b),Walter Perkins(ds)
ジムホールの熱演が光る盤。ファーマー以上にホールが活躍し、ホールのベストプレイかもしれない。(hand)
ピアノレスのカルテットでジム・ホールのソフトなギターとファーマーのフリューゲルホーンが優しくマッチしている。ライブのノリもあり全曲ジャズファンなら既知の曲で、屈託がなく楽しめる。ジムホールはリズムセクションではなくリーダーのような存在感を発揮して素晴らしいソロをとっている。(しげどん)
ハーフノートでのライヴ演奏だが、アルバム全体としては、やや大人しく感じてしまい、観客の大きな盛り上がりも無く、少し残念である。中では、4曲目の I want to be happy がスピード感溢れた好演奏だ。(ショーン)
Art Farmer(flh),Jim Hall(g),Steve Swallow(b),Pete LaRocca(ds)
ジムホールとの共演ラスト作。スウェーデン民謡特集だ。この時期になぜスウェーデンかは不明だが、若き日に楽旅した場所ではある。この盤では新加入ドラムのピートラロカが目立っている。ファーマーのフリューゲルは美しく響いている。(hand)
これも有名な人気盤。全体に激しさがないので、最初は退屈に感じたが、スウェーデン民謡の雰囲気は、ファーマー、ジム・ホール 両人の優しく美しい味わいにマッチしている。このような哀愁ただよう優しい味わいのジャズが好きな人には人気なのもうなづける。(しげどん)
Art Farmer(tp),James Moody(ts,fl),Tom McIntosh(tb),
Tommy Flanagan(p),Richard Davis8b),Akbert Heath(ds)
不思議な演奏だが、悪くない。愛聴盤になる可能性を秘めた盤だ。(hand)
個性的な味わいのある作品。トム・マッキントシュがアレンジにも寄与しているのかも知れない。ファーマーの作品として見るとそれほど高い評価にはならないかもしれないが、ジャズ的にはいい演奏だ。(しげどん)
SEXTETの演奏だが、なんとなくフルートの音色も硬く、アートファーマーとトランペットとのバランスも悪く、曲としての仕上がり具合が、今一歩な感じがする。楽器が増えることが、プラスになっていないようだ。(ショーン)
Art Farmer(tp),Steve Kuhn(p),Steve Swallow(b),Pete LaRoca(ds)
スティーブキューンが加入して、キューン、スワロー、ラロカのややフリーな感じのトリオが完成してしまった。ファーマーのメロディアスなプレイが通用しないトリオだ。ファーマーにフリーは究極に合わない。フリーではない③などは素晴らしい、爽やかな演奏だ。(hand)
ジャズアルバムとしては悪くないが、「ブルースを優しく歌って」というタイトルに反して、スティーブキューントリオは情け容赦なくアグレッシブで優しくない。ファーマーは頑張って応戦しるところはさすがだが、もっとファーマーらしいところを聴きたい筋にはいまいちアンバランスな作品だ。(しげどん)
結構パワーのある演奏が多く、静かな出だしのバラード風の曲も途中から徐々に激しく展開していく。特にタイトル曲sing me softly of the bluesの静と動の対比は素晴らしい。逆に2曲目のad infinitumのドラムはオカズ多すぎでお腹いっぱいになる。私は3曲目の petite belle がこのアルバムの中では好きだ。(ショーン)