キャノンボール・アダレイ   ディスクガイド  名盤アルバム&主要アルバム  サイド参加編 ②

キャノンボール・アダレイのサイド参加作の続きです。


Really Big/Jimmy Heath  /リアリー・ビッグ/ザ・ジミー・ヒース・セクステット

1960年6月24日,28日  Riverside

おすすめ度

hand       ★★★★

Clark Terry(tp),Nat Adderley(cor),"Cannonball" Adderley(as),Jimmy Heath(ts),Pat Patrick(bs),Tom McIntosh(tb),Dick Berg(fh),Cedar Walton, Tommy Flanagan(p),Percy Heath(b),Albert Heath(ds)

ジミー・ヒースのビッグ・バンド盤に参加。キャノンボールのソロは控えめ。

2020年1月に亡くなったジミー・ヒースの若き日のモダン・ビッグバンド盤。曲も良く、楽しめる盤だ。残念なのは、キャノンボールら一流メンバーを迎えながら、ヒースのソロがほとんどで、他のメンバーのソロは少ないことだ。①ビッグPはパーシー・ヒースのことで、ジミーが偉大なる兄に捧げたもの。(hand)



A Good Git-Together/Jon Hendricks  ア・グッド・ギット・トギャザー/ジョン・ヘンドリックス

1959年

World Pacific

おすすめ度

hand       ★★★

Jon Hendricks(vo),Cannonball Adderley (tracks: 2, 5, 6, 8 & 9), Pony Poindexter (as),Wes Montgomery(g),Gildo Mahones(p)Ike Isaacs (2), Monk Montgomery(b),Jimmy Wormsworth, Walter Bolden (ds)

ポニー・ポインデクスターとのアルト共演。ウエス・モンゴメリーのギターも冴える。

ポニー・ポインデクスターのカッコいいアルト演奏から始まるEverything Started In The House Of The Lordだが、ジョン・ヘンドリックスのバップボーカルは、どうにも苦手だ。キャノンボールは全11曲中5曲に参加。ポニー・ポインデクスターとともにいいアルトを聞かせる。ウエス・モンゴメリーのギターも好調だ。(hand)

1 Everything Started In The House Of The Lord

2 Music In The Air 

3 Feed Me 

4 I'll Die Happy

5 Pretty Strange 

6 The Shouter 

7 Minor Catastrophe

8 Social Call 

9 Out Of The Past 

10 A Good Git-Together 

11 I'm Gonna Shout (Everything Started In The House Of The Lord)



That's Right/Nat Adderley  ザッツ・ライト/ナット・アダレイ

1960年8月9日,9月15日

おすすめ度

hand       ★★★☆

Nat Adderley(cor), "Cannonball" Adderley(as),Charlie Rouse, Jimmy Heath(ts),Yusef Lateef(ts,fl,Oboe),Tate Houston(bs),Jim Hall(g),Wynton Kelly(p),Sam Jones(b),Jimmy Cobb(ds)

キース・ジャレットの人気曲「オールド・カントリー」を収録したナット・アダレイのモダン・ビッグバンド作

ジミー・ヒースのビッグバンドの次にヒースをアレンジャーの1人に迎えたナット・アダレイのモダン・ビッグバンド作。オールド・カントリーは、20年以上後に、キース・ジャレットの「スタンダーズ・ライブ」で演奏され人気曲となった名曲。キャノンボールとナンシー・ウィルソンの共演盤にも入っている。全体にキャノンボールのソロは悪くないが、少なめだ。(hand)



The Chant/Sam Jones  ザ・チャント/サム・ジョーンズ

1960年3月8日,1961年1月13日,26日,1962年8月15日

Riverside

おすすめ度

hand       ★★★

Sam Jones(cello,b), Nat Adderley(cor), Jimmy Heath(ts), Charles Davis(bs), Bobby Timmons(p), Keter Betts(b), Louis Hayes(ds), Blue Mitchell(tp), Melba Liston(tb), Cannonball Adderley(as), Tate Houston(bs), Victor Feldman(vib), Wynton Kelly(p), Keter Betts(b), Frank Strozier(fl,as), Joe Zawinul(p), Ron Carter(b), Ben Riley(ds), Les Spann(fl), Israel Crosby(b), Vernel Fournier(ds), Clark Terry(tp), Jimmy Cleveland(tb), Pat Patrick(bs), Snooky Young(tp)

サム・ジョーンズがリーダーのモダン・ビッグバンド作に参加。キャノンボールの露出は控えめ。

サム・ジョーンズがリーダーのモダン・ビッグバンド作。多分、ベースやチェロ好きにはたまらない盤。そうでない人には普通の盤(hand)



Live in Cologne 1961/Cannonball Adderley-Benny Carter  ライブ・イン・ケルン1962/キャノンボール・アダレイ&ベニー・カーター

おすすめ度

hand       ★★★☆

CANNONBALL ADDERLEY QUINTET (1~4):
Cannonball Adderley (as),Nat Adderley (cor),Victor Feldman (p, vib),Sam Jones (b),Louis Hayes (ds)

ケルンに於けるライブ録音。ベニー・カーターのライブとカップリング。

前半キャノンボール、後半ベニー・カーターの異世代アルトのドイツ、ケルンでの同年別時期の演奏。キャノンボールのライブは、いつもどおりに滑らかだ。ニューデリーは、マイルスの雰囲気を感じる。同じ曲でも「クインテット・プラス」ではマイルスを感じなかった。「ディジーズ・ビジネス」ではラティーフのフルートがフィーチャーされこれもまた別の雰囲気となって不思議だ。ジャズの面白みだと思う。ベニー・カーターは半年後の放送用録音。ローズ・ルームはスイングというよりもニューオルリンズを感じる。カーターは、艶やかだ。(hand)



Nancy Wilson & Cannonball Adderley  ナンシー・ウィルソン&キャノンボール・アダレイ

1961年,1962年9月1日   Capitol

おすすめ度

hand       ★★★

しげどん  ★★★★☆

ショーン  ★★★★☆

Nancy Wilson(Vo),Nat Adderley(cor),Cannonball Adderley(as),Joe Zawinul(p),Sam Jones(b) Louis Hayes(ds)

ナンシー・ウィルソンのヴォーカルを味わう名盤として名高い一枚

ナンシーウィルソンとの共演が、アルバムの半分を占めるが、彼女の魅力的なヴォーカルが兎に角引き立っている。透明感がありながら、艶も感じられる大人の歌声、若干24歳の時の録音とは、恐れ入る。キャノンボールもブレのない演奏で、しっかりとしたキレが感じられる好演奏だ。(ショーン)

意外と悪くない。作品としてのまとまりもある。ナンシーも日頃のややソウルフルな歌い方ではなく、ジャジーで好感。演奏もファンキーではなく端正。オールドカントリーは20年後にキースが取り上げ名曲が明らかになった。ナットはいい曲を書いている。(hand)



Cleanhead & Cannonball   クリンヘッド&キャノンボール/エディ・クリンヘッド・ビンソン&キャノンボール・アダレイ

1960年9月19日

1962年2月14日

Landmark Records

おすすめ度

hand       ★★★☆

Nat Adderley(cor),"Cannonball" Adderley(as), Eddie "Cleanhead" Vinson (as,vo),Joe Zawinul(p),Sam Jones(b),Louis Hayes(ds)

男声ボーカルエディ・"クリンヘッド"・ビンソンとの共演。アダレイ兄弟のソロが多く聴かれる。

エディ・ビンソンの「バック・ドア・ブルース」に未発5曲を追加した盤。キャノンボールもナットも好調だ。ボーカルも頑張っているが、キャノンボール達のソロもかなりある。ラスト3曲はインストだ。(hand)



Jazz Casual/Cannonball Adderley-Charles Lloyd  ジャズ・カジュアル/キャノンボール・アダレイ+チャールス・ロイド

1961年10月 24日 Koch Records

おすすめ度

hand       ★★★☆

Cannonball Adderley(as),Nat Adderley(tp),Joe Zawinul(p),Sam Jones(b),Louis Hayes(ds)

 Charles Lloyd(ts),Ron McClure (b),Jack DeJohnette (ds),Keith Jarrett (p)  ※June 18, 1968

キャノンボールとチャールス・ロイドとのカプリング。ロイド部分にキース・ジャレット参加が貴重。

1961年10月のキャノンボールと1968年のチャールスロイドのライブのカプリングCD。キャノンボールにロイドは時期的にまだ入っていない。放送用録音なので音はいい。インタビューが多く、曲は3曲のみ(①スコッチ&ウォーター、③アライビング・スーン、⑤ユニット7)。ロイドのライブは、キース入りの演奏が聞かれる。⑦タゴレは、ピアノの弦弾きか?不思議な音色が聞かれる。(hand)



All Star Big Band/RAY BROWN オールスタービッグバンド/レイ・ブラウン

1962年1月22日、23日  Verve

おすすめ度

hand      ★★★

しげどん  ★★★☆

ショーン  ★★★★☆

Ernie Royal,Joe Newman,Nat Adderley,Clark Terry(tp),Melba Liston,Britt Woodman,Paul Faulise,Jimmy Cleaveland(tb),Earl Warren,Cannonball Adderley(as),Budd Johnson,Seldon Powell(ts),Yusef Lateef(ts,fl),Jerome Richardson(bs,fl),Hank Jones(p),Ray Brown(cello),Sam Jones(b),Osie Johnson(ds)

オーケストラを支配しているのはキャノンボールのアルトサックス

レイ・ブラウンの存在感も凄いが、ビッグバンドをバックにのびのびと歌うキャノンボールのアルトを聴くと、まるでキャノンボール楽団のようだ。(しげどん)

 

ビッグバンドの迫力あるバックに活き活きとしたキャノンボールのアルトが冴え渡る。レイブラウンのベースがしっかり効いて、重量戦車の様な厚みと響きが、身体の芯に心地良いアルバムだ。(ショーン)