Dexter Gordon=デクスター・ゴードン  ディスク・ガイド :CD 主要アルバム  リーダー作 1

このページでは、デクスター・ゴードンの最初期である第1期と、それに続き麻薬禍で苦しんだ第2期の主要作品をレビューしています。そのほかの時期の作品は、下記からお入りください。

Ⅰ~Ⅲ期の代表作を網羅したお買い得盤

デクスター・ゴードンは長い音楽キャリアがあります。初リーダー録音は43年のマーキュリーですが、その後のサボイ、ダイアルへの録音は歴史的なビバップの名演といわれています。その最初期である40年代の、ビバップテナーとして頭角をあらわしたデビュー期を第1期とし、その後麻薬で苦しみながら断続的な活動をしていた時期を第2期として、ここではレビューしました。

作品数は少ないですが、デクスター・ゴードンという人を理解するためには、重要な時期です。



第一期

Dexter Rides Again/Dexter Gordon   デクスター ライズ アゲイン/デクスター・ゴードン

1945年~47年  Savoy

おすすめ度

hand ★★

しげどん ★★★★

ショーン ★★★★

Dexter Gordon(ts),Argonne Thornton(p) Gene Ramey(b) Eddie Nicholson(ds) Bud Powell(p) Curly Russell(b) Max Roach(ds) Tadd Dameron(p) Art Blakey(ds)  Others

40年代からすでに熱い演奏のデックスが味わえる重要盤

CBS SONYの日本盤はオリジナル仕様ではなく、ファッツ・ナヴァロの「ノスタルジア」に収録されたセッションも含めたサボイへのレコーディングをすべて集めたものだったが、コロムビア盤ではオリジナル仕様になった。もともとがSPなので、LPはオリジナルにこだわらないお得盤はありがたかったが、全部聞きたければナヴァロ盤もそろえるしかない。

SP両面にまたがるバリトンサックスとのバトル=セッティングザペースの熱いバトルが聴きもの。(しげどん)

40年代にレコーディングされた15曲(アナログCBS SONY盤)は貴重な音源である。1曲1曲が2〜3分と短く、小気味良く展開し、歯切れ良く終わる。ダラダラ10分以上も演奏するような曲に比べ、潔く魂をぶつけている感があり、歴史的価値も含め感慨深い。(ショーン)



The Dial Sessions  ダイヤル セッションズ (ザ・チェイス)/デクスター・ゴードン ワーデル・グレイ

1947年 Dial

おすすめ度

hand ★★★

しげどん ★★★★☆

ショーン ★★★☆

Dexter Gordon ,Wardell Grey(ts) Jimmy Rowles(p) Red Callender(b) Roy Porter(ds) 、 Others

初期のヒット作にして有名な人気盤

初期の有名演奏と言えばこの「ザ・チェイス」。同一日録音でグレイを外したカルテットの演奏にも注目。SPという短い時間の制約の中で帝王は自分の個性と味わいを充分に表現していて、完璧な構成力のソロである。

チェイスという名前が付いているが、同じくダイアルにチャーリー・パーカーが残したオリジナル=Klact-oveeseds-teneという謎めいたタイトルの有名曲と同曲である。このパーカーの演奏はぜひ聴いたうえで味わってほしい。(しげどん)

1947年と古い録音なので、やや聴き辛く単調に思えてしまうかも知れないが、デクスターゴードンのベースを探ることができる貴重な盤である。中音域で、ハッキリしたメロディを骨太に奏でる彼のプレイスタイルは生涯を通じて変わることはなかった。(ショーン)

 ※上記画像は12インチLPのダイヤル盤

左上のものは10インチLPのデザイン 



第二期

Daddy Plays The Horn    ダディ プレイズ ザ ホーン/デクスター・ゴードン

1955年9月18日  Bethlehem

おすすめ度

hand ★★★☆

しげどん ★★★★

ショーン ★★★★☆

Dexter Gordon(ts) Kenny Drew(p) Leroy Vinegar(b) Lawrence Marable(ds)

作品が少ない50年代の貴重な良作

デクスターにしては、全般に軽快で聴きやすいアルバムに仕上がっている。バラードの包容力のある響きが心地良い。ハズレ曲が無く、高レベルでバランスのとれた良盤。(ショーン) 

ホットアンドクールと比較し遜色のない内容。しかしアルバムタイトルにして本人のオリジナルのA面一曲目がどうも好きじゃない。原文ライナーはアルバムタイトルにふさわしい曲だとほめているが・・・・この曲がこのアルバム全体のイメージに影響している。(しげどん)



Dexter Blows Hot & Cool   デクスター ブロウズ ホット アンド クール/デクスター・ゴードン

1955年11月11日~12日 Dootone

おすすめ度

hand★★★★

しげどん★★★★☆

ショーン★★★★

Jimmy Robinson(tp),Dexter Gordon(ts) Carl Perkins(p) Leroy Vinnegar(b) Chuck Thompson(ds)

麻薬禍の中でも、このような傑作が生まれた。

初期の名盤。ホットとクールのメリハリも効いてる。この盤をベツレヘム盤ダディよりも勧めたくなるのは、泣かせるクライ・ミー、テンダリーの2曲のバラード演奏があるから。ピアノのカール・パーキンスもイイ仕事をしている。(hand)

ソロの出来栄えとしては、ベツレヘム盤と大差ないかも知れないが、選曲も良くアルバム単位で言えばこちらのほうがバランスのとれた良盤。トランペットが弱い点はあまり邪魔にはなっていないと思う。(しげどん)

『HOT AND COOL』のタイトル通り、緩急織り交ぜたデックスのテナーの魅力が満載された好アルバム。優しく包み込む様な音色のデックスのテナーが素晴らしい。静けさの中にしっかりとしたテーマを感じることができる。(ショーン)

※この時期デクスター・ゴードンは麻薬で刑務所に入っていて、この作品は仮出所の時期に録音されました。DootonというレーベルはR&B主体の会社で、なぜ彼がここに録音したのか経緯はわかりません。ピアニストのカール・パーキンスの唯一のリーダー作もこのレーベルに残っています。トランペッターが有名でない人で、経歴も不明です。ナゾの多いレコードです。



そのほかのデクスター・ゴードンの作品紹介は下記リンクから