Thelonious Monk セロニアス・モンク  CD アルバム  ディスクガイド: リーダー作編 3  (リバーサイド時代1961年まで)


Thelonious Monk Orchestra At Town Hall                                                                   セロニアス・モンク  オーケストラ アット  タウンホール

1959年2月28日

Riverside

おすすめ度

hand     ★★★☆

しげどん ★★★☆

Donald Byrd(tp),Eddie Bert(tb),Robert Northern(frh),Jay McAllister(tuba),Phill Woods(as),Charlie Rouse(ts),Pepper Adams(bs),Thelonious Monk(p),Sam Jones(b),Art Tayler(ds)

いつものモンクワールドをオーケストラで演奏

ビッグバンドになると、ソロイストだけでなく、アレンジとハーモニーも大事になる。この作品はどうか⁈フィルウッズ、ドナルドバードのソロは、元気がいい。(hand)

ホール・オバートンのアレンジがどこまで関与しているか不明だが、音全体の作りは、いつもの通りのモンクワールドをオーケストラで拡大再現している感じ。(しげどん)



Five by Monk by Five/Thelonious Monk                                                             ファイブ バイ モンク バイ ファイブ/セロニアス モンク

1959年6月1日,2日

Riverside

おすすめ度

hand     ★★★

しげどん ★★★★

Thad Jones(tp),Charlie Rouse(ts),Thelonious Monk(p),Sam Jones(b),Art Taylor(ds)

聴きごたえのあるモンク・名曲集

モンクのオリジナル5曲は、いつものレパートリーと、あまり他で聴けない曲とがあり、曲を中心に聴くと面白味がある。もっと評価されてよい盤だと思う。(しげどん)

村上春樹の好きな盤。数回聞いたがピンとこない(hand)



Alone in San Francisco /Thelonious Monk                                                                        アローン・イン・サンフランシスコ/セロニアス・モンク

1959年10月18日  Riverside

おすすめ度

hand     ★★★

しげどん★★★★

ショーン★★★★

Thelonious Monk(p)

くだけたわかりやすいモンクのソロを味わえる

ジャケットデザインが好きだ。モンクの明るい部分が表現されたようなアルバムで、比較的短い曲が多いため小気味良く、リラックスした気分で最後まで聴き通せる。モンク作品にしては聴く人を選ばないポピュラリティがある。(ショーン)

前作で緊張感あるソロの極致を示してしまったが、この作品ではややリラックスしたソロピアノを聴かせる。(しげどん)

特段の特徴を感じない。過去2枚より滑らかな印象。(hand)



Les Liaisons Dangereuses 1960/Thelonious Monk  危険な関係/セロニアス・モンク

1959

SAM

おすすめ度

hand     ★★★☆

Thelonious Monk(p),Charlie Rouse,Barney Wilen(ts),Sam Jones(b),Art Taylor(ds)

モンク版「危険な関係」のサントラ

モンク版「危険な関係」のサントラのようなのだが、曲としての危険な関係のブルースは入っていない。ラウズ入りとしては最初期の演奏になるが、バルネ・ウィランも曲によって入っている。演奏はベース&ドラムが強力なせいかタイトな感じで好感が持てる。(hand)



Philadelphia 1960 With Steve Lacy/Thelonious Monk  ウィズ・スティーブ・レイシー/セロニアス・モンク

1960年3月3日,

1957,1948,1955,1950年

RLR

おすすめ度

hand     ★★★

Thelonious Monk(p),Steve Lacy(ss),Charlie Rouse(ts),John Ore(b),Roy Haynes(ds)etc

ラウズ入りのカルテットにソプラノのスティーブ・レイシーが参加

ウィズ・スティーブ・レイシーと銘打っている割にはレイシーは活躍しない。モンクが共演するということはレイシーを評価はしていたのだと思うが、アンサンブル要員としては別として、レイシーのソプラノが音量、音圧やインパクトが弱かったのではないかと思う。コルトレーンのソプラノだったらどうだったのだろう。モンク共演時代はまだソプラノは吹いていなかったが、コルトレーンだったらOKだったかもしれない。音は海賊的だが我慢できる水準だ。レイシー・マニア向けの盤だと思う。全15曲中冒頭の5曲にレイシーが参加した形だが、2曲はMC。(hand)



Thelonious Monk At The Blackhawk                                                                    セロニアス・モンク・アット・ブラックホーク

1960年4月29日

Riverside

おすすめ度

hand       ★★★

しげどん  ★★★☆

Joe Gordon(tp),Charlie Rouse(ts),Horold Land(ts),Thelonious Monk(p),John Ore(b),Billy Higgins(ds)

モンクの緊迫した神通力はないが、リラックスしたライブ

ウエスト・コーストでのライブなので、ウエスト・コースト・ミュージシャンと仲良く共演。各人のソロも悪くないがモンクらしい緊張感ではなく、リラックスしたライブ。(しげどん)

悪い内容ではないが、3管いる意味がわからない。2テナーが協調もバトルもせずに、淡々とソロをとる。うーん、悩ましい(笑)(hand)



Jackie-ing Live in Amsterdam/Thelonious Monk  ジャッキーイング/セロニアス・モンク・ライブ・イン・アムステルダム

⑧-⑬:1961年4月15日

①-⑦:1961年5月20日

55

おすすめ度

hand     ★★★☆

しげどん ★★★☆

 

Thelonious Monk(p),Charlie Rouse(ts),John Ore(b),Frankie  Dunlop(ds)

61年のオランダ・アムステルダムでのラウズ入りカルテットの初期の録音

61年のオランダ・アムステルダムで、モンクは4月15日放送用のスタジオライブ(昼)と、コンセルトゲボーでのライブ(夜)、5月20日のコンセルトゲボーのライブと3回録音を行っている。「ジャッキ―イング」には4月15日のスタジオ(昼)と5月20日のコンセルトゲボーが収録されている。4月15日のコンセルトゲボーでのライブ(夜)は「コンプリート・1961・アムステルダム・コンサート」に収録。この時期のメンバーには、ビッグネームはいないが、カルテットとしてのまとまりやエネルギーなど総合点では最も高いと思う。音もいい。(hand)

1961年はオランダへの初訪問だった。その記録で4月15日のオランダ初ライブの前のスタジオライブが後半に収録されている。この時期のライブらしい安定した内容のモンクオリジナル中心の演奏だ。(しげどん)



The Complete 1961 Amsterdam Concert/Thelonious Monk  コンプリート アムステルダム コンサート/セロニアス・モンク

1961年4月15日

SOLAR

おすすめ度

hand     ★★★☆

Thelonious Monk(p),Charlie Rouse(ts),John Ore(b),Frankie  Dunlop(ds)

61年4月15日のアムステルダム・コンセルトゲボーのライブ録音

61年4月15日のアムステルダム・コンセルトゲボーのライブ録音全曲が収録されている。音も演奏もいい。この盤でMagnesticから出ていた「ファースト・ヨーロピアン・コンサート’61」はこの盤で完全化されている。(hand)



Two Hours With Thelonious~Olympia Concert/Thelonious Monk                       オランピア コンサート/セロニアス・モンク

1961年4月18日

Riverside

おすすめ度

hand     ★★★★

しげどん ★★★☆

ショーン ★★★☆

Charlie Rouse(ts),Thelonios Monk(p),John Ore(b),Frankie Dunlop(ds)

いつもと違う激しくスイングするモンク。

入手しにくい盤。ただ、内容はいい。こんなに威勢のいいモンクのライブを知らない。ドラムのダンロップが煽るのか、ラウズが超元気がいい。聞いてて気持ちいい。リーダーのモンクが、テンポ出しをしていると思うので、モンク自身がこういう気分であったのだと思う。かなりの早弾きもしている。(hand)

ジャズのライブとしては良くノッている好演。だがモンク特有の、セッションすべてを支配するかのようなディスティンクティブな凄みが薄れている。チャーリー・ラウズもマイペース全開で、作品としては楽しく聴ける。(しげどん)

ここでのモンクは意外と普通。独特の節回しとモンク独自のハッとするようなフレーズもやや乏しく残念。Franlky Dunlopのドラムがそれなりに頑張っているのだが、、、off minorから始まる後半の数曲がノリも演奏も良い。(ショーン)

※画像は貼りましたが、CDは現在アマゾンでは入手できません。オークションや中古店を探すしかないようです。

下の画像リンクはアナログLPのもの

※現在は「モンク・イン・フランス」で上記盤10曲のうちの6曲と、「コンプリート・リバーサイド・レコーディングス」からの2曲が聞かれる。



Thelonious Monk in Italy   セロニアス・モンク・イン・イタリー

1961年4月21日

おすすめ度

hand     ★★★

しげどん ★★★

Thelonious Monk(p),Charlie Rouse(ts),John Ore(b),Frankie  Dunlop(ds)

くつろいだライブ盤だが緊張感は薄い。

出来の悪いライブではない。ただ、前作パリのライブが特にいいので、これと比べると、ややユルいかもしれない。(hand)

これもパリのライブ同様に、くつろいだ演奏が聴けるので、楽しめる盤。ジャズとしてはいい感じだがモンクらしい緊迫感は薄い。(しげどん)



Monk in Bern  May 10,1961/Thelonious Monk  モンク・イン・ベルン/セロニアス・モンク

1961年5月10日

Magnetic

リンクはありません

おすすめ度

hand     ★★★☆

Thelonious Monk(p),Charlie Rouse(ts),John Ore(b),Frankie  Dunlop(ds)

スイス・ベルンでの海賊録音

61年5月10日のベルンでの海賊盤。やや音が悪い。ラウズ、ジョン・オー、フランキー・ダンロップというメンバーは、モンク・カルテットの最良の時期と私は考える。演奏内容はいいと思う。(hand)



Live in Stockholm 1961/Thelonious Monk  ライブ イン ストックホルム/セロニアス・モンク

1961年5月16日

DIW(Dragon)

おすすめ度

hand     ★★★☆

Thelonious Monk(p),Charlie Rouse(ts),John Ore(b),Frankie  Dunlop(ds)

海賊盤ながら正規盤に近いストックホルム録音

61年5月16日のスウェーデンのドラゴンから出たストックホルムでの放送用録音の2枚組。日本盤はDIWから出ていた。近年、モンクの家族レーベル?セロニアスからジャケも変えて出たのだが、これも既に入手困難だ。放送用で音も良く、好調なカルテットを捉えている。内容としては、同時期の良盤、リバーサイドの「エイプリル・イン・パリ」や「イン・イタリー」と近い。(hand)



Monk In Copenhagen/Thelonious Monk   モンク・イン・コペンハーゲン/セロニアス・モンク

1961年5月17日

Storyville

おすすめ度

hand     ★★★☆

Thelonious Monk(p),Charlie Rouse(ts),John Ore(b),Frankie  Dunlop(ds)

1961年、ヨーロッパツアーの最終日のコペンハーゲンでの録音

61年5月17日、コペンハーゲンでの放送用録音のストリーヴィルからの発掘盤。ヨーロッパツアーの最終日らしい。音はいい。このツアーはどれも内容が良く、この日もモンクの指が滑らかでノッて演奏していると思う。 ダンロップのドラムソロは悪くはないと思うが、ちょい多く、しかも長い。(hand)