Art Farmer 主要作 CDサイド参加作2(1957)

1957年は、アート・ファーマーがサイド作に最も多く参加した年です。ジャム的な参加から始まり、盤の成否にかかわる重要なソロイストになっていきます。



Funky / Gene Ammons

1957.1.11

Prestige

おすすめ度

hand       ★★★

Gene Ammons(ts),

Art Farmer(tp), Jackie McLean(as), Kenny Burrell(gr), Mal Waldron(p), Doug Watkins(b), Art Taylor(ds)

ジャッキー・マクリーンとまたまた共演

アモンズのジャム盤への参加4作目。プレステッジが飽きもせずこうしたジャム盤を録り続けるということは、売れたのだろう。ボステナー、アモンズ以外は、常連のファーマー、マクリーンに加えてケニー・バレルの参加で多少、色合いが変化している。メンバーも良く、曲もまずまず、ジャケもカッコいい盤だ。ただ、私にはアモンズのテナーの良さがなかなかわからない。(hand)


Hal Mckusik Quintet With Art Farmer

1957.2.4~6

 

Coral

おすすめ度

hand       ★★★☆

しげどん  ★★★★

Hal McKusick(cl,bcl,as),

 

Art Farmer(tp), Eddie Costa(p), Milt Hinton(b), Gus Johnson(ds)

ハル・マキュージックの楽しめる盤

ハルが珍しく、バドシャンクのように明るい。西海岸っぽい雰囲気がある。ファーマーの影響なのか?コーラルという超マイナーレーベルなので完全に埋もれた盤になっているが、内容は悪くない。一度CD化されているだけでも喜ぶべきなのかもしれない。レーベルの強弱が発売という形で永遠に影響してしまうのは残念だ。(hand)

理屈ぽいイメージのハル・マクシックだが、この作品は名曲を多く収録し、リズムセクションも保守的で理屈抜きに大いにスイングする私好みの作品だ。50年代のジャズが好きな人には安心して聴ける隠れ名盤的なアルバム。(しげどん)

現在単独のCDは入手困難のため、おすすめはこちら→



Hank Mobley Quintet

1957.3.8

Blue Note

おすすめ度

hand       ★★★☆

Hank Mobley(ts),

Art Farmer(tp), Horace Silver(p), Teddy Kotick(b), Louis Hayes(ds)

シルバー、ブレイキーとともに参加したモブレー盤

モブレー作のカッコいい曲①ファンク・イン・ディープ・フリーズから始まるが、リーダーのモブレーはあまり目立たっていない。ソロも、トランペット、ピアノ、ベースの次だ。この盤は、ファーマーがケニー・ドーハムに変われば元JMになってしまうメンバーだが、ファーマーの個性のおかげか、JMとは違う雰囲気になっている。そして、リーダーがファーマーだと言われれば、そう聞こえる曲も多い。素敵なバラードの③フィン・デ・ラフェールを除けばハード・バップのブローイン・セッション的な曲&演奏が多い。(hand)



Styling of Silver / Horace Silver

1957.5.8

Blue Note

おすすめ度

hand       ★★★★

しげどん  ★★★★

ショーン  ★★★★☆

Horace Silver(p),

Art Farmer(tp), Hank Mobley(ts), Teddy Kotick(b), Louis Hayes(ds)

ドナルド・バードに代わってホレス・シルバー5に参加

ドナルド・バードに変わってホレス・シルバー5に参加し、次作「ファーザー・エクスプロレーションズ」と2作の録音を残している。ファーマーは後年、フリューゲルホルンに変わりほのぼのとした味わいになるが、この時期は、とてもブリリアントだ。 ファーマー史上、最もブリリアントな時期だと思う。相方のモブレーが(多少、脱しつつはあるが)モゴっとした感じなので、ブリリアントに必然性があるのだろう。粒揃いの曲の好盤だ。(hand)

シルバー節のオリジナルよりも、ファーマー、モブレー、シルバーのソロを楽しむシンプルなハードバップとして聴いた方が楽しめる。静のファーマー、動のバードなどと言われているが、ファーマーはどちらにも対応できるフレキシブルな技量を持っている。シルバー、モブレーはいつもながらの彼ららしいソロ。(しげどん)

アート・ファーマーのトランペットとハンク・モブレーのテナーサックスの息もぴったりの軽やかなハーモニーが耳に心地良い。ホレス・シルヴァーのほんの少し「ダサい」ピアノのフレーズが全体を引き締める効果を担っていて意外と面白い。丁寧に作り込まれたアルバムだ。(ショーン)



Dial "S" For Sonny / Sonny Clark

1957.7.21

Blue Note

おすすめ度

hand       ★★★★☆

Sonny Clark(p),

Art Farmer(tp), Curtis Fuller(tb), Hank Mobley(ts), Wilbur Ware(b), Louis Hayes(ds)

ファーマー、フラー、モブレーが活躍するクラークの隠れ名盤

知られざる名盤だ。「クール・ストラッティン」を別格として、「ソニーズ・クリブ」がコルトレーン入りのために名盤扱いされることが多いが、聞き比べるとこちらのほうが愛着が湧く。良質なハードバップだ。クラークはもちろんいいし、ファーマー、フラー、モブレーの管3本ともいきのいいソロを聞かせている。(hand)



Eddie Costa Quintet

1957.7.25

Mode

おすすめ度

hand       ★★★☆

Eddie Costa(vib, p),

Art Farmer(tp), Phil Woods(as, p), Teddy Kotick(b), Paul Motian(ds)

ウッズのリーダー作と勘違いしそうなコスタ盤

派手な音色とプレイのウッズが目立っていて、ウッズのリーダー作と勘違いしそう。ファーマーも悪くないがウッズと比べると地味に感じる。コスタは、トリオ作の「ハウス・オブ・ブルーライツ」で強烈に個性的であるのに対し、ここでは大人しめだ。特にバイブ曲がそう。(hand)



NEW YORK SCENE / Benny Golson

1957.10.14 & 17

Contemporary

おすすめ度

hand       ★★★☆

Benny Golson (ts),

Art Farmer(tp), Jimmy Cleveland(tb), Julius Watkins(frh), Gigi Gryce(as), Sahib Shihab(bs), Wynton Kelly(p), Paul Chambers(b), Charli Persip(ds)

ゴルソン〜ファーマーの一部大編成にした共演盤

ジャズテットと同じゴルソン〜ファーマーの5曲と、2人を含む9人編成のビッグコンボ3曲とからなる盤。アレンジがうまく活かされている曲とそう感じられない曲がある。ファンキーならファンキーにしたほうがいいと思う。(hand)



Poppin' / Hank Mobley

1957.10.20

Blue Note

おすすめ度

hand       ★★★★

Hank Mobley(ts),

Art Farmer(tp), Pepper Adams(bs), Sonny Clark(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)

未発理由が不明なモブレーの良盤

モブレーの1961年以前の未発盤は「カーテン・コール」(57)、この盤(57)、「アナザー・ワークアウト」(61)の3枚で、いずれも従来型のハードバップ盤で、未発理由が不明な良盤ばかりだ。本盤は、ソニー・クラークの「クール・ストラッティン」からマクリーンがモブレーに変わり、アダムスのバリサクが加わる形なので、悪いわけがない。ファーマーも活躍している。(hand)


CLIFF CRAFT / Clifford Jordan

1957.11.10

Blue Note

おすすめ度

hand       ★★★★☆

Clifford Jordan(ts),

Art Farmer(tp), Sonny Clark(p), George Tucker(b), Louis Hayes(ds)

長い付き合いとなる相棒クリフ・ジョーダン

「クール・ストラッティン」に近い雰囲気があり、この雰囲気には打たれてしまう(笑)。ソニー・クラークは絶好調だ。クリフ・ジョーダンは70年代に人気が出るが、この時期のプレイは内容は、時にアモンズ風になるなど、まだ多少地味な感じだ。ファーマーは元気に頑張っている。(hand)



VOL.3 / Curtis Fuller

1957.12.1

Blue Note

おすすめ度

hand       ★★★★★

しげどん  ★★★★☆

ショーン  ★★★★★

Curtis Fuller(tb),

Art Farmer(tp),  Sonny Clark(p), Geroge Tucker(b), Louis Hayes(ds)

ファーマー、クラークの共演も光るフラーの初期名盤

フラーのリーダー3作目のようなタイトルだが、ブルーノート3作目という意味で、リーダー作7作目にあたる。ファーマーとクラークいう、この1ヶ月後に録音される「クール・ストラッティン」メンバーの参加がいい結果につながっている。1曲目から勢いがあり素晴らしい盤だと思う。(hand)

元気なハードバップでブルーノートらしい作品。ソニー・クラークらしさ全開のソロなのでクラークファンには必携の作品で、この「クラーク節」はたまらないだろう。ファーマーも力強くスイング。(しげどん)

カーティス・フラーのトロンボーンとアート・ファーマーのトランペットの其々の色が、油絵の具のようにねちっこく重なり合い、重厚感と黒さを兼ね備えたハードバップを全身で感じることができる。ルイス・ヘイズのドラムワーク、ジョージ・タッカーのベースラインも単なるリズム隊としてだけではなく、独特な情景表現をしており、私は大好きなアルバムだ。(ショーン)