19歳でケニー・ドーハムのジャズ・プロフェッツで初録音したティモンズは、西海岸に移りチェット・ベイカーらと録音します。すぐに東海岸に戻りハードバップの録音に加わっていきます。
・新宿ジャズ談義の会 :ボビー・ティモンズ CDレビュー 目次
Kenny Dorham(tp),
J.R. Monterose(ts), Bobby Timmons(p), Kenny Burrell(g), Sam Jones(b), Arthur Edghill(ds)
短命に終わったケニー・ドーハムのバンド、ジャズ・プロフェッツのライブ。ピアノにティモンズに加わったことでグルーヴ感のあるバンドになったと思う。なんとティモンズは19歳、ニューヨークでのデビュー録音だ。後年のアーシーかつファンキーさはほとんどないが、最初から一流のハードバッパーであったことは間違いないと思う。②ラウンド・ミッドナイトなどのソロはとても知的に感じる。現在は、コンプリート盤も出ている。(hand)
Chet Baker(tp),
Phil Urso(ts), Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Peter Littman(ds), Bill Loughbrough(Timpani:1)
ティモンズ参加のチェット・ベイカー盤。この頃は、西海岸で活動していたようだ。ティモンズのソロは、チェットに合わせたのか西海岸的なピアノだ。この前に、東海岸でケニー・ドーハムのところにいたのだから、当然と言えば当然なのだが、後年につながる東海岸的な雰囲気は多少感じる。ベイカーのオープントランペットの音色がバッパー的なパワーがあり気持ちがいい。フィル・アーソは嫌いではないが、想像どおりのややひ弱なゲッツのような感じだ。CD追加の別テイク7曲は、「ヤング・チェット」などに入っていたものだ。(hand)
⑨:James Clay(ts), Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Peter Littman(ds)
ソニー・クラークの参加で知られるテナーのジェームズ・クレイをフィーチャーしたドラムのローレンス・マラブル盤。これだけでもややこしいのに、この盤にラスト1曲⑨イン・ア・センチメンタル・ムードだけ参加したティモンズ。そしてこの⑨にはマラブルが入らず、①~⑧と共通ななのは、クレイとベースのジミー・ボンドだけだ。ティモンズは、西海岸に移っての初録音と思われる。エレガントなピアノだが、ソロはない。サブトーンを使ったクレイのテナーはいい感じ。(hand)
Frank Morgan(as),
⑪-⑮:Jack Sheldon(tp), James Clay(ts,fl), Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Lawrence Marable(ds,perc)
80年代半ばに復活を遂げたフランク・モーガンの初期の貴重な録音。西海岸ながらパーカー直系のバッパーである点は、ソニー・クリスと共通だが、モーガンの場合、多少、滑らかさ、器用さが不足している気がする。そして、薬禍により生涯を棒に振ったかと思われていたが、30年後!に奇跡の復活を遂げ、人気ある盤を数多く吹き込むこととなった。CD追加テイクの⑪〜⑮にティモンズが入っている。アフターアワーズのジャムセッションの録音だが、音は割といい。⑫ハ!、⑭ウェル・ユー・ニードント、のティモンズのソロは、アーシーなティモンズらしさの芽生えを感じる。ティモンズ作の⑮B.T.、はなんと米盤ではティモンズのソロがカットされているらしいが、日本盤(キング)には入っいる。内容は、アーシーではなくバド的な速いソロだ。 (hand)
Chet Baker(tp),
Phil Urso(as,ts,bs), Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b),
Conte Candoli(tp:1-4), Norman Raye(tp:1-4), Frank Rosolino(ds:1-4), Bob Burgess(tb:5-10), Art Pepper(as:1-4), Bud Shank(as:1-4), Fred Waters(as:5-10), Bill Perkins(ts:1-4), Bob Graf(ts:5-10), Bill Hood(bs:5-10), Lawrence Marable(ds:1-4), Peter Littman(ds:5-9), James McLean(ds:10)
タイトルは「チェット・ベイカー・ビッグ・バンド」だが、聞いた印象はチェット・ベイカー&ビッグ・バンドあるいはチェット・ベイカー・クインテット&ビッグ・バンドという感じが近いと思う。ティモンズは「クルー」に引き続きベイカー5のメンバーとしてこの録音に参加し、多少だが(少々に近い)ソロもある。アレンジのせいか「クルー」よりも西海岸を感じる。⑪からの2年前のオマケテイクではティモンズからラス・フリーマンに代わるので、より西海岸っぽい雰囲気になる。 (hand)
Phil Urso(ts),
Disc1⑨⑩:Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Peter Littman(ds), Bob Burgess(tb:1⑨)
「チェット・ベイカー・ビッグ・バンド」収録時にチェット抜きのフィル・アーソをメインに2曲吹き込まれたものがフレッシュサウンドからのアーソの初期録音集に収録された。ペイパー・ムーンとマーベラスの2曲だが、どちらにもティモンズのソロがある。後年のスタイルとは違うが西海岸的な初期のソニー・クラーク的な感じだ。(hand)
⑦:Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Peter Littman(ds)
「チェット・ベイカー・ビッグ・バンド」収録時にチェットもアーソも抜き、ティモンズのトリオだけで吹き込まれた1曲⑦ニューヨークの秋、がピアニストのオムニバス盤に収録されている。2分少々の短い演奏だが、貴重なティモンズの初リーダー録音となる。後年のスタイルとは違うエレガントなソロだが、秘めた熱量のようなものは感じる。 (hand)
Hank Mobley(ts),
Donald Byrd(tp), John Jenkins(as), Bobby Timmons(p), Wilbur Ware(b), Philly Joe Jones(ds)
ジョン・ジェンキンスとドナルド・バードは活躍するが、リーダーのはずのモブレーが霞みがちな盤。ティモンズは、東海岸に戻ってダグ・ワトキンスとフィリーという強力な2人と組んでいるが、強力なピアノというよりも、バド系の知的なピアニストという感じだ。(hand)
Sonny Stitt(as,ts),
Bobby Timmons(p), Edgar Willis(b), Kenny Dennis(ds)
スティット盤に唯一参加した記録。ワンホーンなので、ピアノのソロも他盤よりは聞かれるが、スティットとそのリズム隊という感じで、思ったほどティモンズは目立たない。①イージー・トゥー・ラブから始まる。ソロは長くはないが、盤全体ではある程度のソロがあり、ピアニストとしての評価が高まった証拠だと思う。後年のアーシーな感じはまだなく、ソニー・クラーク的な憂いの多少ある器用なピアニストという感じを受けた。(hand)
Curtis Fuller(tb),
Hank Mobley(ts:2,3,5,6), Bobby Timmons(p), Paul Chambers(b), Art Taylor(ds)
フラーのブルーノート初盤。穏やかな①ラブリー・ウェイ…から始まる。ティモンズは、ケリーの影響を受けたのか、玉を転がすような演奏をしている。他曲も全般にケリーライクで、軽やかないい感じのバッキングを聞かせている。(hand)
1957.7
EmArcy
おすすめ度
hand ★★★☆
Maynard Ferguson(tp.v-tb),
Joe Burnett, John Bellow, Tom Slaney(tp), Bob Burgess, Jimmy Cleveland(tb), Anthony Ortega(as), Jimmy Ford(as,ts), Willie Maiden(ts), Tate Houston(bs), Bobby Timmons(p), Richard Evans(b), Larry Bunker(ds), Irene Kral(vo:4,5,10,11)
ファーガソンとティモンズ、どう考えても合わなそうな組合せだ。聞いてみると、ほとんどピアノが聞こえない。ファーガソンと数曲に入ったアイリーン・クラールのボーカルを聞く盤だと思う。駆け出しの若手としてティモンズをただ使っただけなのだろう。スティット盤でも演奏した曲⑨イージー・トゥー・ラブ、にとても短いソロがある。なかなかいいソロだが、明るくて、らしくはない内容だが。 (hand)
Lee Morgan(tp),
Pepper Adams(bs), Bobby Timmons(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)
1年1か月後、JMで超名盤「モーニン」を一緒に録音するリー・モーガンとの初顔合わせ盤。「モーニン」で聞かれるファンキーなブロックコードのピアノソロがJM的なモーガン曲⑤ニュー・マで初めて聞かれる。他はバド系でやや学究的な雰囲気のソロをとっている。(hand)
ジャズCD 15000枚所蔵しているモダンジャズマニアhand氏、高校生の頃からジャズにはまり40年以上聴き続けているアナログ&トラディショナル派のしげどん、元々はビートルズマニアだったのが二人に巻き込まれてジャズファンに染まったショーン氏。三人それぞれの視点でジャズを楽しく論じているページです。
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