Lee Morgan=リー・モーガン おすすめCD サイド参加作レビュー⑦

リー・モーガンの最後期のサイド参加盤を紹介しています。いろいろな作品に参加しているので、ジャズ的にはチョイと微妙なテイスト=いわゆるコテコテ系もあるようです。


リー・モーガン ディスクガイド 目次  Lee Morgan おすすめCD 案内

→リー・モーガン おすすめBest5

→リー・モーガン リーダー作 ① (前期) デビューから60年までBlue Note 前期

リー・モーガン リーダー作 ② (後期) 62年以降 サイドワインダーなど

リー・モーガン リーダー作 ③ (後期)67年から最終作品まで

→リー・モーガン サイド参加 主要作品のレビュー

リー・モーガン サイド参加作(前期) ① 56年~57年 ブルートレインなど

リー・モーガン サイド参加作(前期) ② 58年~59年 メッセンジャーズ時代

リー・モーガン サイド参加作(前期) ③ 59年 メッセンジャーズ 訪欧ツアーなど

リー・モーガン サイド参加作(前期) ④ 60年 引き続きメッセンジャーズ主体

リー・モーガン   サイド参加作(後期)   ⑤ 61年~63年 3管JM  ライブ・イン・ジャパンなど

リー・モーガン   サイド参加作(後期)  ⑥ 64年~66年 マクリーン、モブレーなどと共演

→リー・モーガン  サイド参加作(後期)   ⑦ 67年~72年 コテコテ系もあり・・・このページ


Third Season/Hank Mobley  サード・シーズン/ハンク・モブレー

1967年2月24日

Blue Note

おすすめ度

hand       ★★★☆

しげどん  ★★★

Lee Morgan(tp),James Spaulding(fl,as),Hank Mobley(ts),Ceder Walton(p),Sonny Greenwich(g),Walter Booker(b),Billy Higgins(ds)

聞きやすい味わいのジャズロックだが、お蔵入りしていた発掘盤

モブレーの発掘盤。ジャズロック期の4ビートジャズにありながら、①アップテンポの前ノリ4ビートである。この時期は、4ビート=オクラ入りであったのだと思う。ギターも珍しい。②ピアノがいい。モーガン曲③ステッピングストーンは、モーガンはもちろん、スポールディングのドルフィー的ソロ、ハンコックのピアノも好ましい。④ドルフィー的なソロが光る。⑤フルート入りのかわいいボサ。ここまで全体にモーガンに比べ、モブレーの存在感が薄いが、⑧ラストがジャズロック曲でモブレーが活躍。この頃のモブレーは、こういう曲で存在感を発揮するようになってしまった。(hand)

これもポピュラーな志向のジャズ作品。曲は悪くないがモブレーのソロには残念ながらかってのような味わいは感じない。やはり彼はハードバップの人だった。Don't Cry,Just Sigh とは彼の心情か?(しげどん)

※初出のLT盤のジャケットデザインはオリジナルなのに無機質で人気がありません。昔は輸入レコードのコーナーで売れ残り品のイメージだったので、あの頃買っておけば・・・と後悔するように、今となってはこのデザインのアナログ盤は貴重なものがけっこうあるようです。

CD時代のかっこよくなったバージョンも掲出しておきます。



Easterly Winds/Jack Wilson   イースタリー・ウィンズ/ジャック・ウィルソン

1967年9月22日

Blue Note

おすすめ度

hand      ★★★☆

しげどん  ★★★☆

Jack Wilson(p),Lee Morgan(tp),Garnett Brown(tb),Jackie McLean(as),Bob Cranshaw(b),Billy Higgins(ds)

ピアニストのジャック・ウィルソン盤にマクリーン、ガーネット・ブラウンとともに参加

①ドゥイットは、完全なジャズロック。モーガンは得意な路線だ。②以降はモーダルな4ビートジャズ。マクリーンとモーガンにガーネット・ブラウンのトロンボーンを加えた3管フロントで演奏は悪くない。インパクトのある曲がないのがつらいところ。スタンダード③タイムフォーラブは唯一のトリオ演奏でウィルソンが素晴らしい。(hand)

ジャック・ウィルソンは知る人ぞ知るピアニスト。村上春樹さんが推薦するブルーノート盤で取り上げていた。一曲目はまたサイドワインダー的なヒット狙いのジャズロック。でも二曲目からはオーソドックスなジャズになる。マクリーン、モーガンのソロは時代を反映したもので、もはやハード・バップ的ではないがいい感じだ。ピアノトリオによる「Time For Love」は格調高く品格ある演奏で、一曲目のジャズロックがウソのよう。アルバムタイトルの「Easterly Winds」は爽快でかっこいい。(しげどん)



Tender Moments/Mccoy Tyner  テンダー・モーメンツ/マッコイ・タイナー

1967年12月1日

Blue Note

おすすめ度

hand  ★★★☆

McCoy Tyner(p),Lee Morgan(tp),Julian Priester(tb),Bob Northern(frh),Howard Johnson(tu),James Spaulding(as,fl),Bennie Maupin(ts),Herbie Lewis(b),Joe Chambers(ds)

マッコイ・タイナーの大編成盤にモーガンがソロイストとして参加

モーガンのリーダー盤にマッコイは多数参加しているが、マッコイのリーダー盤にモーガンが参加したのは、この盤のみ。マッコイのピアノスタイルは生涯変わらなかったが、作品は色々と変化した。トリオなど小編成のインパルス時代から、ブルーノートに移り編成も徐々に大きくなり、アフリカなどのエスニックな雰囲気が濃くなってくる。この盤も9人編成なのでモーガンのソロは目立つもののアンサンブルが重視されている。ラスト⑥はモーガンをフィーチャーしたワンホーンだが、コルトレーンの代役としてのモーガンを期待すると、悪くはないが淡々としたプレイで裏切られる。(hand)



Think!/Lonnie Smith  シンク!/ロニー・スミス

1968年7月23日

Blue Note

おすすめ度

hand  ★★★

Lonnie Smith(org),Lee Morgan(tp),David Newman(ts,fl),Melvin Sparks(g),Marion Booker Jr.(ds),Henry Pucho Brown(timbales),William Bivens,Norberto Apellaniz(conga)

フュージョン的で、ダンサブルなブラック・ファンク・オルガン盤にモーガンが参加

ロニー・スミスが、フュージョン時代にロニー・リストン・スミスとなるのだと思っていたが、別人だと今回知った。ジャンルはカブると思うが、写真が全然違い、ロニー・スミスはターバンを巻いていて、リストンはサングラスがウリのようだ。この盤、8ビートでオルガンにギターとなると、聞いた感じは、フュージョン的で、ダンサブルなブラック・ファンクか。このジャンルでは名盤なのだと思う。モーガンは、「サイドワインダー」でこの手は得意のはずだが、ソロのキレはあまりいいと思えない。(hand)



Grass Roots/Andrew Hill  グラス・ルーツ/アンドリュー・ヒル

1968年8月5日

Blue Note

おすすめ度

hand  ★★★☆

Andrew Hill(p),Lee Morgan(tp),Booker Ervin(ts),Ron Carter(b),Freddie Wauts(ds)

アンドリュー・ヒルのジャズロック、新主流派盤にモーガン、ブッカー・アービンが参加

私のお気に入りのテナー、ブッカー・アービンが入っているので、かなり前に購入していたが、印象に残っていなかった盤。ヒルといえば、新主流派からフリーに近い演奏が得意だと思うが、この盤は新主流派とジャズロックの領域をカバーしている感じで、ヒルのイメージと微妙に違う。モーガンは、この時期の得意分野という感じで余裕あるプレイだが、アービンは4ビートでの奔放なプレイが持ち味なので、不完全燃焼なだと思う。(hand)



Turning Point/Lonnie Smith ターニング・ポイント/ロニー・スミス

1969年1月3日

Blue Note

おすすめ度

hand  ★★☆

Lonnie Smith(org),Lee Morgan(tp),Julian Priester(tb),Bennie Maupin(ts),Melvin Sparks(g),Leo Morris(ds)

ロニー・スミス盤に前年に続き2度目の参加

この時期、モーガンはロニー・スミス、ラリー・ヤング、リューベン・ウィルソン、チャールズ・アーランドと4人のオルガン奏者の盤に参加している。4者4様のオルガンで、アーランドは幼なじみという理由だが、他は不明だ。経済的理由かもしれない。特にロニー盤2枚はダンサブルで、売れ線狙いな感じがする。モーガンは前盤「シンク!」に比べ、目立つ場面が少ない。(hand)



Mother Ship/Larry Young マザー・シップ/ラリー・ヤング

1969年2月7日

Blue Note

おすすめ度

hand   ★★★☆

しげどん ★★★

Larry Young(org),Lee Morgan(tp),Herbert Morgan(ts),Eddie Gladden(ds)

オルガンのコルトレーンといわれるラリー・ヤング盤に同姓のテナー、ハーバート・モーガンとともに参加

オルガンのコルトレーンと言われるラリー・ヤングの盤。他のオルガン奏者と違いモーダルな4ビートジャズ。コルトレーン的な真面目さでオルガンに臨まれると、正直、少し疲れる。モーガンは、ハーバート・モーガンというテナーも参加しているが、知らない人で、リーと親せきではなさそうだ。(hand)

ラリー・ヤングはマイルスのビッチズ・ブリューなどにも参加していたオルガン奏者だが、早世してしまった。私のような保守系ファンの好みには合わないが、アーシーなコテコテ系ばかりのオルガンジャズとは一線を画したスタイルは独創的だ。この盤はそのようなフリーキーな印象の一枚だが、肝心のモーガンは、なんだか脇役級で存在感がない。モーガン目当てだと残念に感じる一枚。(しげどん)



Love Bug/Reuben Wilson  ラブ・バグ/リューベン・ウィルソン

1969年3月21日

Blue Note

おすすめ度

hand  ★★★

Reuben Wilson(org),Lee Morgan(tp),George Coleman(ts),Grant Green(g),Leo Morris(ds)

コテコテ系のオルガン盤に、モーガンとジョージ・コールマンが参加

ポップ・ソウル・ファンクという感じか?詳しくないが、コテコテ系の人気盤らしい。この手の演奏では、オルガン、ギター、ドラムが主役であり、管楽器はホーンズという感じで脇役感が強い。モーガン、ジョージ・コールマンのソロもあるが、フュージョンのソロのように流しているように感じる。(hand)



Greasy Kid Stuff!/Harold Mabern  グリーシー・キッド・スタッフ/ハロルド・メイバーン

1970年1月26日

Prestige

おすすめ度

hand  ★★★☆

しげどん ★★★☆

Harold Mabern(p),Lee Morgan(tp),Hubert Laws(ts,fl),Buster Williams(b),Idris Muhammad(ds)

モーガンの最後のピアニスト、ハロルド・メイバーンのリーダー盤に参加

ウエス・モンゴメリーの「ソリチュード」でいいプレイをしていたのに、なかなか人気につながらなかったメイバーン。その後、ディスク・ユニオンのレーベルDIWが売り出し、ヴィーナスに移籍し、日本で人気に火が付いた。DIWでの「グルーヴヤード」は私の愛聴盤だ。 2019年に83歳で亡くなったが、最後は人気ピアニストになれて良かった。この盤は、メイバーン最初期の盤で、単独のCDもあるが、「ワーキン&ウェイリン」との2in1CD「ウェイリン」でも聞くことができる。メンフィス出身なのでアメリカ南東部の香りのするポップなジャズ&ジャズロック盤。モーガンは完全に適応している。(hand)

メイバーン氏はウエス・モンゴメリーのソリチュードとか、ビリー・ハーパーの作品でも記憶にあるピアニストで、新しい感覚を持ちながら、指も良く動く達者なピアニストという印象だ。このアルバムは一曲目のジャズロックからはじまり、そのほかいろいろなテイストの曲を演じている。全体的にはポピュラーなイメージのメロディアスなテーマが多いが、メイバーン本人はジャズロックでもピアニストとしての個性は発揮していると思う。もっと注目されてもいい一枚かと思う。(しげどん)



Lift Every Voice/Andrew Hill  リフト・エヴリィ・ヴォイス/アンドリュー・ヒル

1969年3月6日,13日

Blue Note

おすすめ度

hand  ★★

 

Andrew Hill (p),Lee Morgan (tp)

Bennie Maupin (a fl, bass cl, ts),Ron Carter(b),Ben Riley (ds) and vocals

アンドリュー・ヒルのコーラス入りの異色盤にモーガンが参加

タイトル通り、まさにボイスでコーラスがたくさん入り、これがアンドリュー・ヒルの盤?というような70年代的なカオスを感じる盤。調べていないがクラブ系には人気なのかもしれない。ヒルのピアノはキース的な美しさを見せる。モーガンが入っているのが⑥~⑩のおまけ部分。前半に比べるとずっとジャズっぽくていいが、やはりボイス入りで、ソロは少しあり、16ビート曲でもモーガンは変わらず自分らしいソロを吹いている。似たような内容で11曲、約70分は私には苦痛だ。(hand)



Flute-in/Bobbi Humphrey フルート・イン/ボビー・ハンフリー

1971年9月30日,10月1日

Blue Note

おすすめ度

hand  ★★★☆

Bobbie Humphrey(fl),Lee Morgan(tp),Billy Harper(ts),Gene Bertoncini(g),George Devens(vib,marimba,perc),Hank Jones,Frank Owens(p),George Duvivier(b),Gordon Edwards(el-b),Idris Muhammad(ds),Ray Armando(perc)

フルートのボビー・ハンフリーのポップなフュージョン盤に参加。「サイドワインダー」も収録

以前聞いたときにフュージョンっぽい演奏で即、棚に収納し、そのままになっていた。「リー・モーガン(ラスト・セッション)」を聞いた後に聞くと、ハンフリーの演奏がジャズらしく聞こえてくるから不思議。モーガン参加は全8曲中5曲のみ。③サイドワインダーが聞かれるが、ゴードン・エドワースのベースでよりポップな感じとなり、モーガンの音が線が細く録られていると思う。「ライトハウス」のほうがジャジーで私好みだ。(hand)



Intensity/Charles Earland  インテンシティ/チャールズ・アーランド

1972年2月17日

おすすめ度

hand  ★★☆

Charles Earland(org),Lee Morgan(tp), Billy Harper(ts),Hubert Laws(fl), Others

亡くなる2日前の録音はソフト&メロウなオルガンによるフュージョン。モーガンとアーランドとは高校のクラスメイト

いかつい顔ジャケだが、中身はソフト&メロウなオルガンによるフュージョン。モーガンとアーランドが高校のクラスメイトということで参加したらしい。これがモーガンのラスト録音になってしまった。モーガンらしいソロはあまりないが、唯一モーガンをフィーチャーした④モーガンは、後から付けられたタイトル。録音したルディ・ヴァン・ゲルダーはモーガンを褒めたらしいが、それほど素晴らしいかは疑問。CDには、「チャールズⅢ」からモーガン入りの同日録音の2曲、ロウダウン、スピードボールがおまけとして収録。ロウダウンはモロに歌のないロックでギターが活躍し、モーガンのソロはまずまず。モーガン曲のスピードボールも完全にロックアレンジされている。72年2月19日に亡くなる3日前と2日前の録音だ。



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→リー・モーガン リーダー作 ① (前期) デビューから60年までBlue Note 前期

リー・モーガン リーダー作 ② (後期) 62年以降 サイドワインダーなど

リー・モーガン リーダー作 ③ (後期)67年から最終作品まで

→リー・モーガン サイド参加 主要作品のレビュー

リー・モーガン サイド参加作(前期) ① 56年~57年 ブルートレインなど

リー・モーガン サイド参加作(前期) ② 58年~59年 メッセンジャーズ時代

リー・モーガン サイド参加作(前期) ③ 59年 メッセンジャーズ 訪欧ツアーなど

リー・モーガン サイド参加作(前期) ④ 60年 引き続きメッセンジャーズ主体

リー・モーガン   サイド参加作(後期)   ⑤ 61年~63年 3管JM  ライブ・イン・ジャパンなど

リー・モーガン   サイド参加作(後期)  ⑥ 64年~66年 マクリーン、モブレーなどと共演

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