ウエス・モンゴメリーは20代後半にライオネル・ハンプトン楽団に在団し、録音も残していますが、本格的な活動は30代になってからで、リバーサイドの初リーダー作は1959年ですから、彼はすでに36歳でした。
それから早すぎる死まで10年足らずの活動期間に、多くの作品を残しますが、後半はコマーシャルな企画が増えており、やはりJAZZ的な傑作は前半に多いようで、ベスト5選には漏れたがベスト10には入る力作が多いように思います。
おすすめCD含め、それ以外の注目すべき主要作品もピックアップしてご紹介します。
モンゴメリー・ブラザーズの作品は、共同リーダーともいえますが、リーダー作として扱いました。
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タイトル下の日付は録音日です。
ウエス・モンゴメリーのCDレビュー 目次
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Wes Montgomery(g),Melvin Rhyne(org),Paul Parker(ds)
ウェスの初リーダー作は、リバーサイドのオルガントリオ。ウェスは、この前にも兄弟バンドのモンゴメリーブラザーズなどで録音はしているが、リーダー作に比べ、意外と個性が際立っていない。ところが、この初リーダー盤では、いきなりウェス登場!というくらい個性が際立っている。地味なオルガントリオのデビュー作なので、あまり話題にならないが、決して悪くない。メルビン・ラインのオルガンは、ジミー・スミスほど臭みがなく、日本人にも聞きやすい。(hand)
ベースのようにオルガンが流れる中で、自由にアドリブを繰り広げるウエスだが、時折登場するユニークな和音が面白い。オルガンとソフト&メローにハモる部分も良い。ジャケットのイラストも味がある。(ショーン)
オルガンのジャズを必ずしも好きではない私だが、このオルガンは控えめで趣味が良いと思った。有名スタンダード中心にしっとり聴かせるウエスのギターと良くマッチしている。(しげどん)
Wes Montgomery(g), Tommy Flanagan(p),Percy Heath(b), Albert Heath(ds)
言わずと知れた初期の名盤。ワンホーンならぬワンギタープラス+ピアノトリオ盤は、意外と少ない。トミー・フラナガンを従えて熱演するウエス。チャーリークリスチャン亡き後、ギターヒーローをウエスに確定させた盤(hand)
ウエスの早弾きプレイが冴える。トミーフラナガンのサポートもあり、バランスのとれた良質なアルバムに仕上がっている。ウエスを語る上では欠かせないアルバムだ。(ショーン)
全体の半分を占める彼のオリジナルが特に素晴らしく愛聴するに値する名演だと思う。一曲目がロリンズの名曲「エアジン」だが、A面の一曲目には彼のオリジナルを持ってきて欲しかった。彼は自分のオリジナルで最大限のパフォーマンスを発揮するのだ。(しげどん)
Buddy Montgomery(p,Vib),Wes Montgomery(g),Monk Montgomery(b),Lawrence Marable(ds)
近年、やっとCD化された音源。今までブラザーズの音源は、それほどいいと思えなかったが、本盤は割といい。多分、パシフィック時代の兄弟融和バンドではなく、ウエスを強力にフィーチャーしたことによると思う。インディアナポリスは、中西部ながら、前所属のパシフィック・ジャズの雰囲気のある③のようなせわしない曲は好みではない。(hand)
1960年10月12日
Riverside
hand ★★★
Wes Montgomery(g),James Clay(fl,ts),Victor Feldman(p),Sam Jones(b),Louis Hayes(ds)
ジェームスクレイのフルートが目立つ盤。ウェスは、ギターだけでなく、ソロ楽器としてエレベを弾いていて、そのせいか実験的な雰囲気もある。赤いジャケットの趣味もイマイチで、人気は出ない。(hand)
Buddy Montgomery(vib,p),Wes Montgomery(g),Monk Montgomery(b),Bobby Thomas(ds)
ブラザーズの前盤から続けて聞くと、くつろぎのあるいい盤に聞こえてくる。ブラザーズに激しさを求めてはいけないのだ。彼らのラストがシアリングの共演で終わったのも、そう考えると理解できる。インディアナポリス発のシアリング・サウンドがこのバンドなのだと思う。(hand)
Buddy Montgomery(vib,p),Wes Montgomery(g),Monk Montgomery(b),Paul Humphreys(ds)
なぜこんなに地味なんだろう?バディ・モンゴメリーが地味なので、ウエスのソロも弟に合わせて地味になってしまっている。イン・カナダと言ってもライブではない。以前、拍手をかぶせて発売されたことはあるらしい。ウエスは、主役にならないと燃えないタイプ、なので、サイドで燃えるグリフィンと組んだ「フル・ハウス」は最高盤になったのだと思う。①ニカズ・ドリームは、シルバー作の名曲でいい感じだ。(hand)
Wes Montgomery(g),Hank Jones(p),Ron Carter(b),Lex Humphries(ds),Ray Barretto(conga)
レイ・バレットのコンガ入りの盤。ケリーはコンガ入りでコマーシャル化したが、ウェスはコンガの有無にかかわらずジャズである。(hand)
コンガが入っていてるので最初はPOPな盤かと思いきや、ハンク・ジョーンズのピアノも聴けて、なかなかジャズらしい盤。ウエスのオリジナルから始まるのもよい。彼は自分の曲で最高のスイング感を発揮する。(しげどん)
ウエスのギターはスピード感もあり、素晴らしい演奏だが、実はハンクジョーンズのピアノがまた素晴らしいのだ。グルーヴ感のある一枚。(ショーン)
Wes Montgomery(g),Melvin Rhyne(org),Jimmy Cobb(ds)
メルビンラインとの作品では、一番完成度が高いと思う。ポップな曲も多く親しみやすい。(hand)
デビューリーダー作であるウエス・モンゴメリー トリオと甲乙つけがたい。しっとりとした味わいならデビュー盤。ジャズらしいノリではこちらのほうが上か。(しげどん)
オルガンにメルライン、ドラムにジミーコブを従えたこのトリオの演奏は、安定感抜群で、ウエスギターの最高の布陣だろう。特に冒頭の「ベサメムーチョ」は、ウエスらしい持ち味がよく出た名演だ。メルラインのベースラインもカッコいい!また、3曲目の「酒とバラの日々」のようなスローなナンバーも情感たっぷりで素晴らしい。(ショーン)
Wes Montgmery(g),Johnny Griffin(ts),Wynton Kelly(p),Paul Chambers(b),Jimmy Cobb(ds)
言わずもがなの超名盤。多分、ジャズギターの最高名盤。CDに入っている別テイク(特にボーントゥビーブルー)も含め、すべてが素晴らしい。(hand)
1曲目の表題曲から、テナーとギターの印象的なフレーズハーモニーで惹きつけられる。ポールチェンバースの硬質で引き締まったベースラインとキレのあるジミーコブのドラムプレイに支えられ、どの曲も最高の出来に仕上がっている。B面1曲目のCaribaは、ウエスとグリフィン、ケリーのソロパートでのブルースアドリブ合戦がメロディアスで素晴らしい。そのあともライヴならではの臨場感と高揚感で観客も巻き込んでのノリノリの演奏が続き、最後のS.O.S.で、最高潮に達する。JAZZ初心者でも間違いなく没入できるウェスモンゴメリーのベストアルバムだ!(ショーン)
Wes Montgomery(g),Kenny Burrell(g),Milt Hinton(b),Osie Johnson(ds), Jimmy Jones(arr,cond)&Strings
2〜3分の短い曲ばかりだが、スローなナンバーが多く、ウエスのメロディは美しく慕情がある。ストリングスも効果的でマッチしている。ただどうしても仕上がりのアレンジがムード音楽的になってしまうため惜しいアルバムだ。(ショーン)
イイという人もいるが、良さが理解できない。ウエスが、ストリングスの甘さに溺れてしまっている。救助隊が必要(hand)
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