Bobby Timmons おすすめCDレビュー  サイド作① 1956 ~ 1957 年

19歳でケニー・ドーハムのジャズ・プロフェッツで初録音したティモンズは、西海岸に移りチェット・ベイカーらと録音します。すぐに東海岸に戻りハードバップの録音に加わっていきます。


’ROUND ABOUT MIDNIGHT AT THE CAFE BOHEMIA / KENNY DORHAM

1956.5.31

Blue Note 

おすすめ度

hand       ★★★★★  

Kenny Dorham(tp),

J.R. Monterose(ts), Bobby Timmons(p), Kenny Burrell(g), Sam Jones(b), Arthur Edghill(ds)

19歳のティモンズのニューヨークでのデビュー録音

短命に終わったケニー・ドーハムのバンド、ジャズ・プロフェッツのライブ。ピアノにティモンズに加わったことでグルーヴ感のあるバンドになったと思う。なんとティモンズは19歳、ニューヨークでのデビュー録音だ。後年のアーシーかつファンキーさはほとんどないが、最初から一流のハードバッパーであったことは間違いないと思う。②ラウンド・ミッドナイトなどのソロはとても知的に感じる。現在は、コンプリート盤も出ている。(hand)



CHET BAKER & CREW

1956.7.24, 25 & 31

Pacific Jazz

おすすめ度

hand        ★★★☆

Chet Baker(tp),

Phil Urso(ts), Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Peter Littman(ds), Bill Loughbrough(Timpani:1)

西海岸でのチェットとの録音

ティモンズ参加のチェット・ベイカー盤。この頃は、西海岸で活動していたようだ。ティモンズのソロは、チェットに合わせたのか西海岸的なピアノだ。この前に、東海岸でケニー・ドーハムのところにいたのだから、当然と言えば当然なのだが、後年につながる東海岸的な雰囲気は多少感じる。ベイカーのオープントランペットの音色がバッパー的なパワーがあり気持ちがいい。フィル・アーソは嫌いではないが、想像どおりのややひ弱なゲッツのような感じだ。CD追加の別テイク7曲は、「ヤング・チェット」などに入っていたものだ。(hand)  



TENOR MAN featuring JAMES CLAY / LAWRENCE MARABLE

⑨:1956.7.25

Jazz West

おすすめ度

hand        ★★★  

⑨:James Clay(ts), Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Peter Littman(ds)

西海岸に移ったティモンズの録音

ソニー・クラークの参加で知られるテナーのジェームズ・クレイをフィーチャーしたドラムのローレンス・マラブル盤。これだけでもややこしいのに、この盤にラスト1曲⑨イン・ア・センチメンタル・ムードだけ参加したティモンズ。そしてこの⑨にはマラブルが入らず、①~⑧と共通ななのは、クレイとベースのジミー・ボンドだけだ。ティモンズは、西海岸に移っての初録音と思われる。エレガントなピアノだが、ソロはない。サブトーンを使ったクレイのテナーはいい感じ。(hand)



ON GNP / FRANK MORGAN

⑪-⑮:1956.8.11

GNP Crescendo

おすすめ度

hand        ★★★☆ 

Frank Morgan(as),

⑪-⑮:Jack Sheldon(tp), James Clay(ts,fl), Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Lawrence Marable(ds,perc)

その後、奇跡的に復活を遂げるモーガンの初期録音

80年代半ばに復活を遂げたフランク・モーガンの初期の貴重な録音。西海岸ながらパーカー直系のバッパーである点は、ソニー・クリスと共通だが、モーガンの場合、多少、滑らかさ、器用さが不足している気がする。そして、薬禍により生涯を棒に振ったかと思われていたが、30年後!に奇跡の復活を遂げ、人気ある盤を数多く吹き込むこととなった。CD追加テイクの⑪〜⑮にティモンズが入っている。アフターアワーズのジャムセッションの録音だが、音は割といい。⑫ハ!、⑭ウェル・ユー・ニードント、のティモンズのソロは、アーシーなティモンズらしさの芽生えを感じる。ティモンズ作の⑮B.T.、はなんと米盤ではティモンズのソロがカットされているらしいが、日本盤(キング)には入っいる。内容は、アーシーではなくバド的な速いソロだ。 (hand)



BIG BAND / CHET BAKER

①-⑩:1956.10.18 & 26

Pacific Jazz

おすすめ度

hand        ★★★  

Chet Baker(tp),

Phil Urso(as,ts,bs), Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b),

Conte Candoli(tp:1-4), Norman Raye(tp:1-4), Frank Rosolino(ds:1-4), Bob Burgess(tb:5-10), Art Pepper(as:1-4), Bud Shank(as:1-4), Fred Waters(as:5-10), Bill Perkins(ts:1-4), Bob Graf(ts:5-10), Bill Hood(bs:5-10), Lawrence Marable(ds:1-4), Peter Littman(ds:5-9), James McLean(ds:10)

「クルー」に続きチェットのビッグバンド録音に参加

タイトルは「チェット・ベイカー・ビッグ・バンド」だが、聞いた印象はチェット・ベイカー&ビッグ・バンドあるいはチェット・ベイカー・クインテット&ビッグ・バンドという感じが近いと思う。ティモンズは「クルー」に引き続きベイカー5のメンバーとしてこの録音に参加し、多少だが(少々に近い)ソロもある。アレンジのせいか「クルー」よりも西海岸を感じる。⑪からの2年前のオマケテイクではティモンズからラス・フリーマンに代わるので、より西海岸っぽい雰囲気になる。 (hand)



THE PHILPSOPHY OF PHIL URSO(Phil Urso's 1953 -1959 Sessions)

Disc1⑨⑩:1956.10.18

Pacific Jazz

おすすめ度

hand        ★★★☆ 

Phil Urso(ts),

Disc1⑨⑩:Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Peter Littman(ds), Bob Burgess(tb:1⑨)

チェットのビッグバンド録音時のアーソのセッション

「チェット・ベイカー・ビッグ・バンド」収録時にチェット抜きのフィル・アーソをメインに2曲吹き込まれたものがフレッシュサウンドからのアーソの初期録音集に収録された。ペイパー・ムーンとマーベラスの2曲だが、どちらにもティモンズのソロがある。後年のスタイルとは違うが西海岸的な初期のソニー・クラーク的な感じだ。(hand)



JAZZ PIANISTS GALOLE / V.A.

⑦:1956.10.18

Pacific Jazz

おすすめ度

hand        ★★★  

⑦:Bobby Timmons(p), Jimmy Bond(b), Peter Littman(ds)

チェットのビッグバンド録音時の初ティモンズ・トリオ

「チェット・ベイカー・ビッグ・バンド」収録時にチェットもアーソも抜き、ティモンズのトリオだけで吹き込まれた1曲⑦ニューヨークの秋、がピアニストのオムニバス盤に収録されている。2分少々の短い演奏だが、貴重なティモンズの初リーダー録音となる。後年のスタイルとは違うエレガントなソロだが、秘めた熱量のようなものは感じる。 (hand)



HANK / HANK MOBLEY

1957.4.21

Blue Note

おすすめ度

hand        ★★★☆   

Hank Mobley(ts),

Donald Byrd(tp), John Jenkins(as), Bobby Timmons(p), Wilbur Ware(b), Philly Joe Jones(ds)

東海岸に戻ってワトキンスとフィリーという強力な2人と組んだモブレー盤

ジョン・ジェンキンスとドナルド・バードは活躍するが、リーダーのはずのモブレーが霞みがちな盤。ティモンズは、東海岸に戻ってダグ・ワトキンスとフィリーという強力な2人と組んでいるが、強力なピアノというよりも、バド系の知的なピアニストという感じだ。(hand) 



PERSONAL APPEARANCE / SONNY STITT

1957.5.12

Verve

おすすめ度

hand        ★★★★  

Sonny Stitt(as,ts),

Bobby Timmons(p), Edgar Willis(b), Kenny Dennis(ds)

スティットのワンホーン盤に参加

スティット盤に唯一参加した記録。ワンホーンなので、ピアノのソロも他盤よりは聞かれるが、スティットとそのリズム隊という感じで、思ったほどティモンズは目立たない。①イージー・トゥー・ラブから始まる。ソロは長くはないが、盤全体ではある程度のソロがあり、ピアニストとしての評価が高まった証拠だと思う。後年のアーシーな感じはまだなく、ソニー・クラーク的な憂いの多少ある器用なピアニストという感じを受けた。(hand)



THE OPENER / CURTIS FULLER

1957.6.16

Blue Note

おすすめ度

hand        ★★★★  

Curtis Fuller(tb),

Hank Mobley(ts:2,3,5,6), Bobby Timmons(p), Paul Chambers(b), Art Taylor(ds)

ケリーを感じさせるフラー盤

フラーのブルーノート初盤。穏やかな①ラブリー・ウェイ…から始まる。ティモンズは、ケリーの影響を受けたのか、玉を転がすような演奏をしている。他曲も全般にケリーライクで、軽やかないい感じのバッキングを聞かせている。(hand) 



BOY WITH LOTS OF BRASS / MAYNARD FERGUSON

1957.7

EmArcy

おすすめ度

hand        ★★★☆   

Maynard Ferguson(tp.v-tb),

Joe Burnett, John Bellow, Tom Slaney(tp), Bob Burgess, Jimmy Cleveland(tb), Anthony Ortega(as), Jimmy Ford(as,ts), Willie Maiden(ts), Tate Houston(bs), Bobby Timmons(p), Richard Evans(b), Larry Bunker(ds), Irene Kral(vo:4,5,10,11)

ファーガソンの録音にも参加

ファーガソンとティモンズ、どう考えても合わなそうな組合せだ。聞いてみると、ほとんどピアノが聞こえない。ファーガソンと数曲に入ったアイリーン・クラールのボーカルを聞く盤だと思う。駆け出しの若手としてティモンズをただ使っただけなのだろう。スティット盤でも演奏した曲⑨イージー・トゥー・ラブ、にとても短いソロがある。なかなかいいソロだが、明るくて、らしくはない内容だが。 (hand)



THE COOKER / LEE MORGAN

1957.9.29  

Blue Note

おすすめ度

hand        ★★★★★  

Lee Morgan(tp),

Pepper Adams(bs), Bobby Timmons(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)  

「モーニン」で共演することとなるモーガン盤に参加

1年1か月後、JMで超名盤「モーニン」を一緒に録音するリー・モーガンとの初顔合わせ盤。「モーニン」で聞かれるファンキーなブロックコードのピアノソロがJM的なモーガン曲⑤ニュー・マで初めて聞かれる。他はバド系でやや学究的な雰囲気のソロをとっている。(hand)