Pepper Adams おすすめCDレビュー  サイド作② 1957 ~ 1958 年

東海岸に移ったアダムスは、様々なセッションに引っ張りだこ状態となります。ブルーノート、プレスティッジ、リバーサイドの3大レーベルに録音を多数残します。同じデトロイターのトミフラではないですが、名盤請負人的な活躍をした時期です。


PRETTY FOR THE PEOPLE / A.K. SALIM

1957.9.17

 

Savoy

おすすめ度

 

hand        ★★★☆   

A. K. Salim(arr,director),

Kenny Dorham(tp), Buster Cooper(tb), Johnny Griffin(ts), Pepper Adams(bs,ts), Wynton Kelly(p), Paul Chambers(b), Max Roach(ds), Chino Pozo(congas)

ミュージシャンズ・ミュージシャンともいうべきA.K.サリム盤

作編曲の A.K.サリムのリーダー盤。ドーハム、グリフィン、ケリー、チェンバース、ローチらの錚々たるメンバーとともにアダムスも参加している。この手の大コンボやスモールビッグバンドではアンサンブル要員となりやすいバリだが、サリムの曲もアレンジもアンサンブル重視ではなくソロ回しがメインのため、アダムスもソロをとっている。ただ、ドーハムの談義の時にも書いたが、キラーチューンがないのが残念な盤だ。(hand)



THE COOKER / LEE MORGAN

1957.9.29  

Blue Note

おすすめ度

hand        ★★★★★ 

Lee Morgan(tp),

Pepper Adams(bs), Bobby Timmons(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)

アダムスのバリトンが炸裂するモーガンの名盤

マックスはもうすぐだが破壊力がかなり高まったアダムスのバリトンが聞けるモーガンの名盤。ブルーノートもマイナーレーベルではあるが、ジャズの中では超メジャーと言えるレーベルだ。やはり、そのブルーノートでの録音はジャズのクオリティが非常に高いと改めて思った。(hand)



POPPIN' / HANK MOBLEY

1957.10.20

Blue Note

おすすめ度

hand        ★★★★   

Hank Mobley(ts),

Art Farmer(tp), Pepper Adams(bs), Sonny Clark(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)

モブレー版「クール・ストラッティン」のような盤

モブレー版「クール・ストラッティン」のような未発盤。ファーマーが入った3管なので、モーガンの「クッカー」に比べるとアダムスの存在感は微妙に低くなっていると思う。(hand)



JAZZ IS BUSTING OUT ALL OVER / V.A.

TWO ALTOS / SONNY RED

1957.11.12

Savoy

おすすめ度

hand        ★★★★   

Sonny Redd(as), Pepper Adams(bs), Wynton Kelly(p), Doug Watkins(b), Elvin Jones(ds)

ソニー・レッドの同日録音の名演3曲

サボイのオムニバス盤「ジャズ・イズ・バスティング・アウト・オール・オーバー」に1曲、アート・ペッパー&ソニー・レッドの「トゥー・アルトズ」に2曲、ソニー・レッド名義で、アダムスが参加した同日録音が計3曲入っている。メンバーも、ケリー、ワトキンス、エルビンと素晴らしいメンバーだ。3曲とも9分前後で聞き応えがある。特に「トゥー・アルトズ」のワトキンス・プロダクツが私好みの曲だ。アダムスのソロも勢いがある。幻のアルトとも言うべきソニー・レッドのブルージーなプレイもとてもいい。この3曲は、「ペッパー=ネッパー・クインテット」のAmerican Jazz Classics盤のオマケにも収録されている。(hand)



ROOTS / IDREES SULIEMAN

1957.12.6

Prestige

おすすめ度

hand        ★★★★    

Idrees Sulieman(tp),

①Frank Rehak(tb), Pepper Adams(bs), Bill Evans(p), Doug Watkins(b), Louis Hayes(ds)

プレスティジお得意のジャムセッション的な録音

プレスティジお得意のジャムセッション的な録音。アイドリス・シュリーマンの名前がジャケの一番上にあり、全曲に参加しているので、シュリーマンのリーダー盤として整理されることが多い。アダムスについて言えば、冒頭タイトル曲①で最初に長いソロを吹くので、この曲のリーダー的存在であった可能性はある。なかなかいいソロなので、アダムス好きにはマストだと思う。②③のバリトンは残念ながらアダムスではなくセシル・ペインで、②ではアダムス的なハードなソロだが、③ではマリガン風だ。(hand)



MAN BITES HARMONICA! / TOOTS THIELEMANS

1957.12.30 & 1.7

Riverside

おすすめ度

hand        ★★★   

Jean Thielemans(harm,gr),

Pepper Adams(bs: 1,3-6,8), Kenny Drew(p), Wilbur Ware(b), Art Taylor(ds)

トゥーツのハーモニカによるハードバップ盤

トゥーツのハーモニカは昔から好きなのでよく聞いてきたが、この盤は持っていてもあまり聞いた記憶がない。ハーモニカ(一部ギター)とバリという大小の対象的な楽器の組合せを特に面白いと感じずお蔵入りさせてしまったのだろう。今の耳で改めて聞くとどうか?まずまずのハードバップ盤ではある。アダムスのソロも十分に聞かれる。ただし、アダムスらしいワイルドさはあまり感じない多少控えめなプレイだ。(hand)



THE BIG SOUND / GENE AMMONS

GROOVE BLUES / GENE AMMONS

1958.1.3

Prestige

おすすめ度

hand        ★★★☆   

Gene Ammons(ts),

John Coltrane(as), Paul Quinichette(ts), Pepper Adams(bs), Jerome Richardson(fl), Mal Waldron(p), George Joyner(b), Art Taylor(ds)

ボステナー、アモンズのジャム的な録音

アモンズはボステナーとは言われるが日本ではそれほど人気がないと思う。日本人は鬼気迫るようなプレイか、逆にゆった〜りしてくつろぎ感のあるプレイが好きで、ゆったりして黒さはあるがそのどちらでもないアモンズは人気がないのだと思う。この2枚の同日録音盤は、そのアモンズだけでなく、コルトレーン、アダムスら他のメンバーにも十分なソロスペースが確保されている。両盤とも、アダムスのワイルドな長いソロが多く聞かれるのでアダムス好きには意外にいい盤と言えると思う。(hand)



JOHNNY GRIFFIN SEXTET

1958.2.25

Riverside

おすすめ度

hand        ★★★   

Johnny Griffin(ts),

Donald Byrd(tp), Pepper Adams(bs), Kenny Drew(p), Wilbur Ware(b), Philly Joe Jones(ds)

グリフィンの3管ハードバップ盤

リトル・ジャイアント、ジョニー・グリフィンのリバーサイド第1作。ドナルド・バードとアダムスを加えた3管盤。リズム隊も、ドリュー、ウィルバー・ウェア、フィリーと申し分ない。グリフィンを聞くための盤、とバードの談義のときに書いたが、グリフィンとフィリーを聞くための盤、に訂正したい。フィリーの暴れ太鼓、私は嫌いではないが、これが半端ない。改めてアダムスに着目して聞くと、バードもアダムスも、そしてドリューも良く聞こえてきたのは不思議だった。ただ、曲の今ひとつ感はそのままだった。(hand)



BLUE GENE / GENE AMMONS

1958.5.2

Prestige

おすすめ度

hand        ★★★   

Gene Ammons(ts),

Idrees Sulieman(tp), Pepper Adams(bs), Mal Waldron(p), Doug Watkins(b), Art Taylor(ds), Ray Barretto(conga) 

アモンズのやや小編成盤

「ビッグ・サウンド」、「グルーブ・ブルース」に続くアモンズ盤への参加。こちらはコルトレーンはいないので、アダムスの目立ち度は多少高まっている。アモンズ盤はどの盤もブローイン・セッション的な雰囲気が漂っていて、それが日本ではあまり人気のない理由のひとつだと思うが、そのユルさが好きという人もいると思う。(hand)