バード=アダムスは60年代半ばまで引き続き快進撃を続け、数々の名盤を輩出します。また、バード=アダムスで共演したデューク・ピアソンのリーダー盤にもフューチャーされるようになります。
・新宿ジャズ談義の会 :ペッパー・アダムス CDレビュー 目次
・Pepper Adams CDサイド作④・・・このページ
Donald Byrd(tp), Pepper Adams(bs),
Herbie Hancock(p), Doug Watkins(b), Teddy Robinson(ds)
61年録音だが、79年の発掘盤。ドラムの印象がこれまでのドラマーと一変する。フォービートだがシンバル多用でロックを感じる。テディ・ロビンソンで、後に参加するビリー・ヒギンスに近い。この盤は、何と言っても、ハンコックのブルーノート初録音として価値がある。ハンコックの参加以降、バンドがモダンにリニューアルしたと思う。ベースは久々のワトキンス。タイトル曲③チャントが名曲で耳に残る。参加はしていないがピアソンの一番いい曲かもしれない、前年の「ハーフ・ノート」のライブでも演奏されていた(オマケ曲)。2年後の「ニュー・パースペクティブ」でもゴスペル・コーラスをつけて再演されるくらいだ。アダムスは、双頭リーダーとして、バードと対等の活躍を見せている。(hand)
Donald Byrd(tp), Pepper Adams(bs),
Duke Pearson(p), Laymon Jackson(b), Philly Joe Jones(ds)
ハンコック参加後の盤だが、ピアノがまたピアソンに戻っている。「チャント」がモーダルな感じだったのに比べると、幾分ファンキーなノリの盤に感じる。1年前に録音された「ケリー・アット・ミッドナイト」的なフィリーの活躍が気持ちいい。アダムスは、この盤でも双頭の1人として十分な活躍を見せている。(hand)
Duke Pearson(p),
Freddie Hubbard(tp), Willie Wilson(tb), Pepper Adams(bs), Thomas Howard(b), Lex Humphries(ds)
ピアニストだが名作編曲家、プロデューサーでもあるピアソンのリーダー盤にフレディとトロンボーンのウィリー・ウィルソンとの3管でアダムスが参加。ピアソン盤「タイム・アフター・タイム」(ジャズ・ライン)、フレディ盤「グルービー」(フォンタナ)、「No.5」(ジャズ・ライン)、「マイナー・ミスハップ」(ブラック・ライオン)等として発売されたこともある盤だ。なぜ、こんなことになったかというと、元々はジャズ・ラインがトロンボーンのウィリー・ウィルソンのリーダー盤として録音したが、お蔵入りし、少しは売れそうなピアソンやフレディの盤として売り出したのだ。それを知って聞くと、トロンボーンが主役の盤だと思える。アダムスのソロも何曲もあり、なかなか良く、全体としてはまずまずのハードバップ盤だと思う。(hand)
Donald Byrd(tp), Pepper Adams(bs),
Herbie Hancock(p), Butch Warren(b), Billy Higgins(ds)
約3年半で10枚の録音を残したバード=アダムス5のラスト集大成盤。メンバーは、ハンコック、ブッチ・ウォーレン、ビリー・ヒギンズとかなり新主流派的になっている。音楽性はハードバップ、ファンキー、モーダルのいいとこ取りのような感じ。バード曲①ハッシュは翌年ピアソン盤のタイトル曲として取り上げられる。②アイム・ア・フール…はどちらかというと情感豊かなバラードをあまり得意としないバードにしては情感が込められている。⑤6M’Sはモーダルでマイルスのオール・ブルースっぽい。ハンコックがこれまでの盤に比べてアグレッシブになっており、次の移籍先であるマイルス時代を予感させるプレイになっている。選曲が3カ月前録音の発掘ライブ「ジョージーズ」と半分かぶっているが、特にハンコックの著しい成長を感じる。アダムスは、双頭の一人としてバードと同等の活躍を見せている。バード=アダムスの集大成盤と言えると思う。(hand)
Pony Poindexter(as,ss),
Eric Dolphy(as:6,10), Gene Quill, Sonny Red, Phil Woods(as),
Dexter Gordon, Jimmy Heath, Clifford Jordan, Billy Mitchell, Sal Nistico(ts), Pepper Adams(bs), Tommy Flanagan, Gildo Mahones(p), Ron Carter, Bill Yancey(b), Elvin Jones, Charli Persip(ds)
3回のセッションからなる盤で、ドルフィー、デックスなど新ジ談でも取り上げた様々なミュージシャンが参加する中、全てのセッションに参加しているのは、リーダーのポインデクスターとアダムスの2人だけ。あらためて聞くと、アダムスが数曲で、素晴らしいソロをとっていた。馬に乗って電報を届けるポニーズ・エクスプレスという仕事がアメリカ中西部にあったそうで、それをジャケにしたようだ。2018年スペインのジャズ・イメージズというレーベルから市電ジャケCDが出て、売れたのか翌年LP化もされている。野暮ったい乗馬ジャケがなくならないか心配だ。(hand)
Blue Mitchell(tp),
Clark Terry(tp), Jerome Richardson(as,fl), Jimmy Heath(ts,arr), Pat Patrick, Pepper Adams(bs), Julius Watkins(French Horn), Wynton Kelly(p), Sam Jones(b), Albert "Tootie" Heath(ds)
ブルー・ミッチェルの複数管編成盤。アダムスは②③④⑤の4曲に参加。ちなみに①⑥のバリトンはパット・パトリック。あくまで主役はミッチェルで、アレンジ担当のジミー・ヒースのソロも入る。バリはホーンズの厚みを出すためという役割のようだが、アダムスのソロも短めだが③で聞かれる。(hand)
Red Garland(p),
Blue Mitchell(tp), Pepper Adams(bs), Sam Jones(b), Philly Joe Jones(ds)
新ジ談レッド・ガーランドの回にオススメ盤第5位となった隠れ名盤。ブルー・ミッチェルとアダムスをフロントにしたクインテット録音。ガーランド流のファンキー盤と私は理解してそう書いた。アダムスのプレイは、上品なガーランドのピアノに合わせて、ワイルドさをやや控えめにし、盤の雰囲気に合わせてそれはそれでいいプレイをしている。私の好きなユタ・ヒップ盤で知られる曲④テイク・ミー・イン・ユア・アームズは唯一ハードボイルドな演奏で、全員がカッコいい。(hand)
Charles Mingus(b),
Disc3:Edward Armour(tp), Charles McPherson(as), Pepper Adams(bs), Don Butterfield(tuba), Jaki Byard(p), Dannie Richmond (ds)
一部海賊で出ていたが、ほとんどが未発または未CD化であった61〜62年のミンガスのバードランドのライブ7回の記録3枚組。アダムスが入っているのは3枚目の2回のセッション。リードはアルトのマクファーソンとトランペットのエド・アーマーがとり、アダムスとドン・バターフィールドのチューバが低音で支えるという構造だが、Disc3①ではチューバの低音力が強烈なので、「ブルース・アンド・ルーツ」のようなミンガスオリジナルでのアダムスの低音の響きを期待すると裏切られる。ただ、②以降はチューバが目立たず、アダムスのカッコいいソロも多く聞かれる。音は悪いが迫力はある。(hand)
1963.4.23 & 5.6 United Artists
おすすめ度
hand ★★★☆
Teddy Charles(vib),
Howard McGhee(tp), Jerome Richardson(ts,fl), Jimmy Giuffre(ts,cl), Zoot Sims(ts), Pepper Adams(bs), Eric Dolphy, Tommy Newsom(b-cl), Hank Jones(p), Jim Hall, Jimmy Raney(gr), Ted Kotick(b), Osie Johnson(ds)
ロシアの作曲家の曲をテディ・チャールズの大編成オールスターバンドが演奏した盤。私の知らない曲ばかりだが、唯一A④ボロディン・ボサノバが、ストレンジャー・イン・パラダイスのボサ演奏で好感だった。アダムスのソロも数曲あり、バリのダークな音色が盤をジャジーな方向に引っ張っている印象がある。(hand)
1963
Liberty
おすすめ度
hand ★★★☆
Dave Pell(sax),
Bob Florence(arr), Pepper Adams(bs)?....
全く期待しないで聞いたところ、ベイシーで耳馴染みのA①ジス・クッド・ビー・ザ・スタート・オブ・サムシングが男女混声スキャットコーラスのいい感じで始まり、なんと真ん中のソロが、アダムスで、これがまた素晴らしいのだ。ただ、A②以降、この素晴らしさが続かず、ポップな感じになっていく。A④オーバー・ザ・レインボー、A⑥ムーン・リバーなどは楽しめる。ジャケには、デイブ・ペル以外には、ボブ・フローレンスがアレンジャーとして記載される以外はミュージシャンの表記はない。最後に、ペルがドジャースのファンと書かれている(笑)。(hand)
Oliver Nelson(arr,cond),
Thad Jones(tp), Phil Woods(as), Phil Bodner(ts), Pepper Adams(bs), Roger Kellaway(p), Richard Davis(b), Grady Tate(ds)
ネルソンの大名盤「ブルースの真実」の3年後に吹き込まれた続編。元盤の①ストールン・モーメンツが素晴らしすぎて、どうしても続編が見劣りしてしまう。ウッズやアダムス、そしてベン・ウェブスターまでが頑張ってはいるが仕方ない。(hand)
Duke Pearson(p),
Johnny Coles(tp), Garnett Brown(tb), James Spaulding(as), George Coleman(ts), Pepper Adams(bs,cl), Les Spann(fl), Bob Cranshaw(b), Mickey Roker(ds)
ジャズ・ロック色の濃く出たピアソン盤。「デディケーション」とは、雰囲気がかなり違う(特に①)。ノネット(九重奏団)で、6管もいるので、バリにソロがまわる確率は下がり、アダムスのソロはない。ジャズ・ロック好きには好盤だと思う。(hand)
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ジャズCD 15000枚所蔵しているモダンジャズマニアhand氏、高校生の頃からジャズにはまり40年以上聴き続けているアナログ&トラディショナル派のしげどん、元々はビートルズマニアだったのが二人に巻き込まれてジャズファンに染まったショーン氏。三人それぞれの視点でジャズを楽しく論じているページです。
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