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SONNY ROLLINS ソニーロリンズ - SONNY ROLLINS / バッジ 【公式 / オフィシャル】
価格: 280円 |
このページでは、ロリンズ氏の二度目の雲隠れから再起した時期(中期)の後半に録音された盤をhand氏の研究成果に基づきアップしております。
この時期の正規盤は賛否が分かれ内容的にも変化に富んだ時期ですが、非正規ライブは多く行っており、hand氏によると正規盤以上の充実した作品が多くみられるとのことです。
ソニー・ロリンズ CD主要作 レビュー 目次
ソニー・ロリンズのCD作品レビューは下記をクリック!
・ソニー・ロリンズ リーダー作 ③ 中期(1) 1962年~1964年
・ソニー・ロリンズ リーダー作 ④ 中期(2) 1965年~1968年・・・このページ
・ソニー・ロリンズ リーダー作 ⑤ 後期(1) 1972年~1981年
・ソニー・ロリンズ リーダー作 ⑥ 後期(2) 1982年~1998年
Sonny Rollins(ts),Stan Tracey(p),Rick Laird(b),Ronnie Stephenson(ds)
2004年発掘の65年1月のライブ。50年代とはソロに多少の変化は見られるが、あまり変わらぬ巨木のようなロリンズが聞かれる。ロリンズのソロには元々キツツキ奏法はあるにはあり、そこが強調されてきたのは少し敬遠したいが、総体としては、なかなかいい。この半年後のインパルスの最初の2枚はサックスを吹く風圧の低下による不完全燃焼感がどうも耐え難い。この盤は、ソロの一部をブラインドで聞かされてバンガードの発掘演奏です!と言われれば信じてしまうかもしれないくらい熱くて好感だ。(hand)
Sonny Rollins(ts),Stan Tracey(p),Rick Laird(b),Ronnie Stephenson(ds)
①MCに続き②ナッティ、Vol.1での風圧が感じられない吹き方でスタートとするロリンズ、調子が悪いのか、意図的なのか考えながら聞き進む。15分超の長尺だが煮え切らないまま終わる。マイクのせいか、録音のせいか、この日のロリンズのせいか、ロリンズ由来だと思う。③フォギーディも同じく、半年後のインパルス盤の不完全燃焼感が漂う。ラスト⑥夜も昼も、で多少元気が出た感じがするのは救いだ。Vol.1が1月上旬(8日)、Vol.2が下旬(29日)、Vol.3が中旬(17日)で、後になるほどだんだん調子が落ちている気がする。(hand)
Sonny Rollins(ts),Stan Tracey(p),Rick Laird(b),Ronnie Stephenson(ds)
2枚組のライブ超大作。Vol.2で元気なかったロリンズだが、1①ブルーンブギーではまずまず元気がありホッとする。とはいえ、30分超の超長尺、途中多少間延びした部分があるようにも思えるが、楽しめる盤ではある。(hand)
Sonny Rollins(ts),Tommy Flanagan(p),Bob Cranshaw(b),Mickey Roker,Billy Higgins(ds)
日本語タイトル「近代美術館のソニー・ロリンズ」。正直なところ、何でロリンズはこんな吹き方になってしまったのだろう?という感じだ。ライブなので相当な拍手はある。でも、美術館という場所柄か、オーディエンスは熱狂はしていない。50年代に風量たっぷり、歌心たっぷりだったロリンズがややかすれたような音色で、キツツキ奏法のような途切れ途切れにフレーズを吹く。私にはストレスフルだ。特に次のスタジオ盤「オン・インパルス」にも入っているグリーンドルフィンにその傾向が強い。録音のバランスの問題もあるのかもしれないが、同じインパルスのコルトレーン のライブ録音ではサックスがバッチリ主役に収まっているので、やはりロリンズのせいなのだろう。(hand)
自由奔放なロリンズが味わえるライブ。少しダルな感じの吹き方だが、マイクを気にせずにのびのびと歩き回っているのか音が遠ざかったりする。聴衆の拍手も普通のライブ盤のような臨場感がないので、最初からアルバム化を考えていなかったのかもしれない。50年代のようなきっちりした構成のソロではないが、自由に吹いて自由に迷っているのもこの時期のロリンズらしさが現れている。トミー・フラナガンの熱演もあり、ライブとしてはなかなかの作品だと思う。(しげどん)
Sonny Rollins(ts),Ray Bryant(p),Walter Booker(b),Mickey Roker(ds)
「近代美術館」と似た印象のスタジオ盤。若い頃、50年代のロリンズを聞いて、ジャケの良さからこのレコードを買って後悔した記憶がある。左右のスピーカーの間に巨木が立っているようなロリンズの音像がなくガッカリしたのだ。今、聞いても残念ながら印象はあまり変わらない。録音のせいも多少ある気はするが、ロリンズ自身が主要因だろう。(hand)
A面2曲のスタンダードは長尺演奏。素材は有名スタンダードだが、テンポやテーマ解釈などは凝っているが、ロリンズのソロ部分はロリンズらしいソロを味わえる。B面はカリプソリズムの曲などもあり、一転して短めの3曲で楽しめる。冒険的な意図もありながらロリンズらしい本質がでている一枚だと思う。(しげどん)
Sonny Rollins(ts),Niels-Henning Ørsted Pedersen(b),Alan Dawson(ds)
65年秋のヨーロッパ各地でのライブ記録が約1週間分残されている。記録がある中では最初が10月29日のこのミュンヘンで、ニールス・ペデルセン、アラン・ドーソンのサポート。インパルスの初期2枚に続く録音で、その2枚のあまり良くない影響を多少引きずって始まる気もするが、2人の強力なリズムに煽られたせいか、徐々に終盤にかけて元気になっていると思う。(hand)
1965年11月1,2日
Magnestic
おすすめ度
hand ★★★★
Sonny Rollins(ts),Niels-Henning Ørsted Pedersen(b),Alan Dawson(ds)
65年11月1日のコペンハーゲン①夜も昼も②ソニームーンと2日のストックホルム③メドレーは3曲で30分近い。ミュンヘンと同じペデルセン、ドーソンがサポート。内容はいずれも充実していて、特にメドレーでのロリンズはノッていてアドリブが止めどなくサックスもよく鳴っている。(hand)
CD1①~②Sonny Rollins(ts),Gilbert Rovere(b),Art Taylor(ds),
CD1③~⑥CD2 Sonny Rollins(ts),Kenny Drew(p),Niels-Henning Ørsted Pedersen(b),Albert Heath(ds)
65年11月4日のパリのライブ。ジョルジュ・ロヴェールとアート・テイラーがサポート。昔、アナログ輸入盤をユニオンで買い、なかなかいいと思った盤。①メドレーは、言い出しかねてとスリーリトルワーズを行ったり来たりしてセントトーマスに至る。②アナザーユーは23分に及ぶ長尺で途中テナー独奏もありロリンズはノッている。最後、大会場のアンコールの拍手がうれしい。約1週間の欧州強行ツアーの1日休んで最終日。ロリンズはツアー中、徐々に調子を上げて完全燃焼したと思う。この65年秋のツアー、59年のツアーのように、集大成してCDされるとうれしいと思う。
残りCD1枚半分は、68年9月6日のコペンハーゲンのライブ。以前、Moonから人魚姫のジャケで2枚で出ていた盤。ケニー・ドリュー、ニールス・ペデルセン、アルバート・ヒーズのトリオがサポート。ピアノ入りは久しぶりだが、ドリューの活躍は少な目で、ピアノレストリオの演奏時間が長い。ロリンズは、サックスの音色にもツヤがあり、エネルギッシュに演奏していると思う。この後4年間も沈黙してしまう理由がわからない。想像できるのは、RCAやインパルスの正規盤の売れ行きが悪く、ロックやその後のフュージョンのような売れ筋路線ではないので、巨人ロリンズといえどもどこのレーベルからも声がかからなかったのではないかということだ。(hand)
Sonny Rollins(ts),Oliver Nelson(arr, cond),J.J. Johnson,Jimmy Cleveland(tb),Phil Woods(as),Bob Ashton(ts),Danny Bank(bs),Roger Kellaway(p),Kenny Burrell(g),Walter Booker(b),Frankie Dunlop(ds)
アルフィーの入っていないインパルスの第3作「アルフィー」だ。バラードのアルフィーをロリンズの演奏で聞いてみたくて買って、①アルフィーのテーマがバラードのアルフィーではないことにガッカリした記憶がある。バラードのほうは、バート・バカラック作曲の美曲だ。今は、アルフィーのテーマもブルージーでなかなかいい曲と思っている。映画では両曲が流れるらしいが見ていない。インパルスの前2作が風圧不足の不完全燃焼と感じていた私には復調と思える盤だ。ただ、元々はオリバー・ネルソン指揮のサントラなので、ロリンズがアドリブを吹きまくる展開にはならない。(hand)
さすがロリンズは親しみやすいメロディを作曲する。まさに映画音楽向きかもしれない。しかしソロはどうか?一流メンバーのサイドメンだがほとんどオリバー・ネルソンのアレンジをバックにしたロリンズのワンマンショー。だが、そのソロはたどたどしく、ジャズ的な魅力はやや薄い気がする。曲とアレンジ主体の一枚かもしれない。(しげどん)
Sonny Rollins(ts),Freddie Hubbard(tp:①only),Jimmy Garrison(b),Elvin Jones(ds)
インパルスの4作目でラスト作。この後、正規盤は6年間なくなる。ドン・チェリーとの共演でもあまりフリーにならなかったロリンズが今度はコルトレーン的なメンバーのフレディ・ハバード、ジミー・ギャリソン、エルビン・ジョーンズと再度フリーにトライした盤とされている。①のタイトル曲は、20分超の長尺でフレディも参加した最もフリーっぽい演奏とされるが、フリーとしてもあまり成功したとは言えないと思う。③ウィキスインアシャドウのようなメロディのある曲でややフリーっぽいソロを吹き、フリーっぽいリズム隊を自分の土俵に引き込んだ演奏のほうが好感が持てる。この曲や②のように、楽器はやはりよく鳴ったほうが聞くほうも満足できると思う。(hand)
Sonny Rollins(ts),Rudd Jacobs(b),Han Bennink(ds)
Sonny Rollins(ts),Kenny Drew(p),Niels-Henning Ørsted Pedersen(b),Albert Heath(ds)
67年の録音は2020年発掘されたレゾナンスが「ロリンズ・イン・ホランド1967」のみで、68年はデンマークでの海賊録音がCD3枚分あり、次は72年の正規盤「ネクスト・アルバム」になる。この盤は、放送用でラスト68年9月8日に収録された35分程度の短めのもの(9月6日分は「PARIS 1965/COPENHAGEN 1968」又は「イン・デンマーク1,2」に収録)。内容はドリューを含むトリオだが、ドリューの活躍は少な目で、この時期、ロリンズが得意としていたピアノレストリオ的な演奏時間が中心となっている。ロリンズは元気よく、この後の活動休止4年が不思議に思えるほどだ。この盤自身も海賊盤だが、さらにこの日のサウンドボード海賊盤がありCD2枚、約2時間分ある模様だ。(hand)
ソニー・ロリンズ CD主要作 レビュー 目次
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・ソニー・ロリンズ リーダー作 ③ 中期(1) 1962年~1964年
・ソニー・ロリンズ リーダー作 ④ 中期(2) 1965年~1968年・・・このページ
・ソニー・ロリンズ リーダー作 ⑤ 後期(1) 1972年~1981年
・ソニー・ロリンズ リーダー作 ⑥ 後期(2) 1982年~1998年